「菊正宗 生もと大吟醸ひやおろし 720ml」

きもとひやおろし大吟醸

灘酒の醍醐味を
そのまま生詰めした
「ひやおろし」の大吟醸酒。
大吟醸酒ならではの
フルーティな香りが楽しめます。

瓶詰時に火入れをしていない
生詰めの「ひやおろし」ですので、
お酒本来の香りを楽しめます。
味わいも大吟醸らしく癖がなく、
雑味の少ないクリアな味わいです。
口に含んだ瞬間、
鼻に抜けていく
心地よい吟醸香とともに
おいしい秋の味覚を
お楽しみください。

「菊正宗 生もとひやおろし 720ml」

きもとひやおろし本醸造

今年も「秋晴れ」の酒、できました!

生もと造りの本醸造酒を一夏熟成し、
生詰めしたお酒が
この「生もとひやおろし」です。

辛口の「灘酒」は
出来上がった直後は
男性的な荒々しい酒質ですが、
ひと夏(約半年間)熟成させると
香味が整い味わいも丸くなり
酒質が格段に向上します。

生詰めの「ひやおろし」だから
味わえる日本酒の香りと
辛口の本醸造酒は、
食べ物がおいしくなる
これからの季節の食材との
相性が抜群です。

甘酒は、江戸のベストセラー飲料。

 

美肌づくりを後押ししてくれる
栄養補助飲料「甘酒」。

2011年、突如として塩麹ブームが
日本中に巻き起こりました。

テレビの料理番組では
塩麹を使ったレシピが紹介され、
スーパーの棚には
塩麹の調味料が並び、
本屋では塩麹のレシピ本や
料理雑誌の塩麹特集の文字が
躍っていました。

このブーム、麹料理研究家が
火付け役とも言われていますが、
塩麹そのもののブームは
約1年ほどで沈静化。

しかし、これがキッカケとなり、
麹の効能が見直され、
ブームは静かに続いています。

改めて考えてみると、醤油や味噌、
そして日本酒…日本は“麹”に
支えられていることに気づきます。

甘酒もそのひとつといえるでしょう。

 

甘酒は、その製法によって
大きく2つに分けられます。

● 麹由来の製法

麹菌による酵素の力で
米の澱粉をブドウ糖に、
タンパク質をアミノ酸に分解。

麹菌が生産する機能性成分を
余すところなく摂取できる。

<主な栄養成分>
ブドウ糖、アミノ酸、オリゴ糖、
ビタミンなど

 

● 酒粕由来の製法

酒粕を水溶し、
砂糖添加により甘さを調整。

酒粕が有する機能性成分を
余すところなく摂取できる。

<主な栄養成分>
ビタミンB2、B6、ナイアシン、
葉酸など

それぞれ栄養成分は異なりますが、
注目したいのは、
どちらも美肌づくりに効果の高い成分
がさらに含まれる点です。

麹由来甘酒に含まれる
「エルゴチオネイン」は、
肌のキメを整える美肌効果が認め
られて“飲む美容液”と称され、
酒粕由来甘酒に含まれる
「α-EG」は、保湿効果に加え、
肌細胞のコラーゲン密度を高める
効果が判明しています。

昨今の美肌ブームの影響もあって
甘酒人気は急上昇しています。

麹由来の甘酒はもともと、
栄養補助成分が豊富に含まれており、
その成分が似ていることから
“飲む点滴”ともいわれ、
酒粕由来の甘酒にも
清酒醸造で利用されなかった
タンパク質(難消化性蛋白質)や
食物繊維(難消化性でんぷん)が
ギュッと濃縮されているため、
摂取した脂肪やコレステロールを
体外へ排出したり、
整腸作用が期待できるなど、
非常に優秀な自然食品といえます。

菊正宗では、
このふたつの良い所をひとつに
まとめた「大吟醸deあま酒」を
2018年9月3日に販売。

大吟醸麹と大吟醸酒粕を
使っているので、
やさしい甘さとスッキリした後味、
滑らかな舌触りが特長の
甘酒に仕上がっています。

お疲れ気味の身体への
エネルギーチャージとしても、
ぜひお試しください。

甘酒は、夏の風物詩。

ところで、現代では、甘酒というと、
酒粕をお湯で溶いて
砂糖とおろし生姜を加えた、
身体の芯から温めてくれる冬場の
飲み物という印象が強いのですが、
昔は夏の飲み物として定着し、
俳句の夏の季語にもなっています。

江戸時代、暑気払いや夏バテ防止に
甘酒は飲まれていました。

夏の暑い盛りに、甘酒売りが
江戸の往来を売り歩く姿が夏の風物詩
として文献に残されています。

江戸中期の小林一茶の
「一夜酒 隣の子迄 来たりけり」
という句があります。

「一夜酒(ひとよざけ)」は
甘酒のことです。

一説によると、
冬の仕込みが終わった酒蔵が、
閑散期の夏場に一晩で醸造できる
甘酒(一夜酒)を造って
販売したといわれています。

冷えた清涼飲料水などなかった昔、
貴重な甘みに江戸の庶民は夏の楽しみ
として甘酒を嗜み、
また夏バテにも効果テキメン
であったことも幸いして、
人々の暮らしに融け込んだ様子が
うかがえます。

ところが、江戸初期には松尾芭蕉が
「寒菊や 醴造る 窓の前」
という句を残しています。

醴は“あまざけ”と読みますが、
寒菊は冬に咲く花。

結論から言うと、当初、
甘酒は年中飲まれていたようで、
夏バテに効くという効能から、
次第に夏の飲み物として
定着していったようです。

そろそろ秋の足音が聞こえ始める季節
となってきましたが、
猛暑で酷使した身体を整えるのに、
きりっと冷えた甘酒はいかがですか。

生もとは、代々伝わる菊正宗の深い“味わい”。

 

生酛の伝承は、老舗ならではの使命。

一般的な見地として、
現存している世界最古の国が
「日本」ということをご存知ですか。

日本の建国は紀元前660年、
初代天皇を紀元とした場合でも
4世紀までさかのぼります。

2番目に古いとされる
デンマークの建国が10世紀頃なので、
日本はダントツに
古い歴史を持つ国といえます。

長い歴史を持つ
日本だからこそですが、
長寿企業の数も世界一の
「老舗大国」。

世界最古とされる日本企業の創業は、
なんと578年。

「金剛組」という宮大工の会社で、
四天王寺(大阪)の建立に携わった
金剛重光により創業されました。

日本は島国で、他国からの影響を
受けにくいという地の利の元、
仕事に手を抜かずに
一途に打ち込む勤勉な国民性が
企業の存続を支えてきました。

“暖簾に磨きをかける”
という言葉がありますが、
社風やブランド、商品、社員を育て、
それを良い状態で
次の世代に渡すことが“美徳”。

この考えが、
多くの老舗企業の根底にあります。

その中で、
酒造業を営む老舗企業の歴史は、
おおむね約300〜400年。

菊正宗も
老舗のひとつに名を連ね、
約360年もの歴史を刻んでいます。

 

そして…
創業当時の造り方を
今に受け継ぐのが、
「生酛(きもと)」です。

「一麹(いちこうじ)、
二酛(にもと)、
三造り(さんつくり)」
の二番目にあたる
“酒母造り(酛/もと)”の工程で、
菊正宗では昔ながらの“生酛”
を取り入れています。

酒母造りは、麹菌によって
米から生成された糖をエサに、
酵母を大量に培養する工程ですが、
酵母以外の雑菌にとっても、
糖は大好物。

そこで、
雑菌を駆逐するために
必要なのが乳酸の働き。

この乳酸を得る方法として、
「生酛」「山廃」「速醸」
の3種類いずれかの方法をとります。

 

 

 

時代の流れで、
「変わるもの」「変わらないもの」。

「生酛」は、江戸時代に
丹波杜氏が確立した手法で、
昔の日本酒造りに
欠かせない工程のひとつでした。

仕込みの初期の段階は、
半切り桶(小振りの平たい桶)に
蒸米、麹、水を入れ、
「山卸(やまおろし)」
という工程を行います。

“酛踏み
(もとふみ/足で踏んですり潰す)”や
“酛摺り
(もとすり/木の櫂ですり潰す)”
によって丹念にすり潰すことで、
雑菌が繁殖しやすい
水や空気溜まりを
なくすのが目的です。

この作業はかなり過酷で、
寒いさなか数時間置きに
夜通し行う重労働です。

この後、
酒母タンクにひとつにまとめて
表面を平らに整える
「酛寄せ」を経て、
「打瀬(冷やす)」
「暖気入れ(温める)」
工程での温度管理によって、
蒸米の糖化を促すと同時に、
蔵や木桶などに棲む
乳酸菌が大量に自然増殖。

乳酸が雑菌を駆逐した所で
清酒酵母を投入。

清酒酵母が増殖するに伴って
造り出すアルコールが、
乳酸菌を死滅させます。

まさに微生物の世界では、
群雄割拠する
“武将”の覇権争いが行われた
戦国時代の様相を
呈しているようです。

ちなみに、
過酷な山卸を廃止したのが
明治初期に取り入れられた
「山廃仕込み」。

“山卸廃止酛”を略した呼び名で、
最初から酒母タンクに仕込み、
麹の酵素で蒸米を溶解させ
乳酸菌の増殖をうながします。

その後の工程は生酛と同じ手順。

さらに「速醸酛」は、
明治末期に登場した方法で、
現在の主流の製法。

人工的に乳酸を加えるため、
仕込みに要する期間は約2週間。

生酛や山廃が
約4週間程度かかるので
期間的にも約半分
ということになります。

 

 

では、菊正宗はなぜ、
手間ひまをかけた
生酛にこだわるのか

…ひとこと、

“旨い”からにほかなりません。

生酛が確立された江戸時代は、
化学的な知識もなく、
温度管理ひとつとっても勘に頼る、
職人の世界。

多くの失敗を繰り返しながら、
経験を積み重ねて磨き上げた“技”が、
時を経た今も
「生酛」として高い水準を保っている
ことには驚くばかりです。