“新しい生活様式”で迎える夏。マスク装着による「熱中症」にご注意を。

2020年の夏は猛暑傾向と言われています。
暑い日の外出はできれば避けたいもの。

昨年の夏、7月は低温多雨で日照不足
、梅雨が明けた
7月下旬から8月中旬にかけて、
北陸や東北などの一部地域で
40℃を超えたのをはじめ
全国的に猛暑となったものの、
夏全般的には平年並み、
もしくは少し高い程度
であったと記録されています。

梅雨明けがやや遅れたことにより、
10月上旬まで
残暑がしばらく続きました。

とはいえ、その前の年が、
約2ヵ月間にわたり
猛暑が続いたこともあり、
前年と比較して、幾分過ごしやすい
夏だったといえるでしょう。

天気予報でよく耳にする
“平年並み”という言葉ですが、
その基準をご存知でしょうか。

“10年に一度更新される、
過去30年間の平均値”を元に、
その年の気候を判断しています。

現在は
“1981年から2010年までの
30年間の平均値
(2011年から2020年の
10年間に適用)”
が基準です。

また、来年は10年に一度の
更新年にあたるため、
“1991年から2020年までの
30年間の平均値”
に基づいて気候傾向を判断します。

つまり、この平均値を大きく
下回る日が多い場合は“冷夏”、
上回る日が多いと“猛暑”
と判断されることになります。

6月末にウェザーニューズが
発表した2020年の
夏の気温予想によると、
全般的には猛暑見解。

7月から9月の気温は、
平年より高くなる見通しで、
平年並みの暑さと
猛暑並みの厳しい暑さの時期が
交互に訪れると予想しています。

細かくは、
梅雨明け後は平年より気温が高く、
とくに西日本、東日本を中心に、
厳しい暑さが続き、
9月に入っても
この高温傾向が続くとのこと。

また、降水量は
平年並みの見込みですが、
先日の熊本水害のように、
局地的な大雨に
見舞われることも多いので、
長雨が続いたり、
雨量が多いようであれば、
警戒が必要です。

また、とくに梅雨明け直後は
気温が一気に上がり、
ジメジメむしむしの不快指数も
頂点になるため、
熱中症への警戒が大切です。

晴れた日の外出には水筒を持参して、
水分補給をお忘れなく。

 

「熱中症」に気をつけて。マスク装着で、顔表面の温度は上昇。

さて、「熱中症」という言葉が
使われ出したのは、
2000年(平成12年)あたりから。

それまでは“日射病”“熱射病”
などと呼ばれていました。

「熱中症」は、
身体に溜った熱の排出機能が
上手く働きにくくなることにより、
体内に熱が残ることが原因で
引き起こされる症状です。

私たちの体温は
36℃台を安定維持しています。

外気温が高くなることによって
体温が上がった場合、
発汗による気化熱で
身体から熱を逃がします。

ところが、汗をかいて
身体の水分がどんどん減っているのに、
水分補給をしないと、
上手く体温コントロールが
できなくなり、
体温は37℃を超え、
最悪の場合41℃を
超えることもあります。

また体温上昇により、
脳や臓器の機能が低下。

さらに汗をかくことで、
身体を巡っていた血液が減り、
血の巡りが悪くなることで、
身体の調子が悪くなり、
「熱中症」を引き起こす
ことになります。

とくに、今年は
新型コロナの感染予防対策として
「新しい生活様式」で提唱されている
外出時のマスク着用が欠かせないため
、「熱中症」には、
とくに気を配る必要があります。

というのも、顔から首全体が
マスクで覆われると、
体温が上がりやすくなるからです。

たとえば、気温が30℃の日に
マスクを10数分つけただけで、
顔表面の温度が30℃から37℃に
上昇するとのこと。

また、
マスクを付けていることで、
口元に湿気が溜まり、
喉の渇きを
感じにくくなるようなので、
こまめな水分補給や塩分補給
を心がけたいものです。

少しでも体調に異変を感じたら、
速やかに涼しい場所に
移動して身体を休めましょう。

エアコンの効いた店舗など
人数制限により入れない場合は、
日陰や風通しの良い場所に
移動することで、
熱中症予防に効果があります。

人との距離が
2m以上取れる場所であれば、
マスクを外しても大丈夫です。

菊正宗では、暑い日の外出を控えて
ご自宅で快適にお過ごしいただける
おトクな「2020 菊正宗 夏セット」
をご用意いたしました。

夏場にこそ飲んで欲しい日本酒と、
それに合う肴をセットにした
家飲みセットです。

夏バテ気味の身体の癒しに
最適の組み合わせです。

なお、アルコールは残念ながら
水分補給には適していません。

家飲みの際はぜひ、
“和らぎ水(コップ1杯の水)”
をご用意ください。

洋酒の“チェイサー”と同じ役割。

口を潤しながら、飲むことで、
胃への負担を軽減し、
水分補給にもなります。

「マイナポイント」事業を賢く利用。まずはエントリーから。

少し複雑な「マイナポイント」。
参加には事前登録が必要です。

昨年10月にはじまった
「キャッシュレス・消費者還元」
事業が6月末で終了しました。

当初懸念された
キャッシュレス決済の利用ですが、
次第に需要が高まり、
コロナ禍の自粛期間中に
ネット通販を利用された方が
増えたことで、消費還元で
おトクに買い物ができた方も
多数いらっしゃったようです。

「マイナポイント」は本来、
政府が各省庁とともに推進する
消費刺激施策の一環でした。

経済産業省主導により
消費税増税対策として
導入された消費喚起を促す
「キャッシュレス・消費還元」事業が
6月末で終了後、7月から8月にかけて
オリンピック特需による
消費の高まりを経て、
9月から総務省による
「マイナポイント」事業へと
続く予定でしたが、
オリンピックの延期により、
少し長い助走期間を得たような
感があります。

とはいえ、「マイナポイント」も
家計にやさしいおトクな施策なので、
利用する、しないに関わらず、
エントリーだけはしておく
に越したことはありません。

さて、「マイナポイント」事業とは、
マイナンバーカード所有者だけが
申請できるポイント還元事業で、
この事業に参加している
キャッシュレス決済のひとつを選び、
エントリー。

実施期間の7ヵ月間に、
選んだキャッシュレス決済を
利用した現金チャージまたは
買い物に対して25%のポイント
(上限5000円相当)が還元
されるというものです。

ちなみに、「マイナポイント」
というポイントはなく、
各キャッシュレス決済の
“ポイント還元”の総称です。

    〈マイナポイント事業の概要〉
  • 申請受付:7月1日開始
    (実施後も継続)
  • ポイント還元実施期間:
    9月1日〜2021年3月末までの
    7ヵ月間
  • マイナポイント事業への
    エントリーの流れ

① マイナンバーカードの準備
(マイナンバーカードを
持っていない場合は、申請)

② マイキーIDの設定
(総務省の特設サイト)

③ 対象となるキャッシュレス決済
サービスの選択
(申請後の変更はできない)

④ 登録完了

  • 「マイナポイント」の
    登録手続き完了後、
    実施期間内に登録した
    キャッシュレス決済サービスを利用
  • 後日、利用額の25%分
    (最大5000円分)
    のポイントが、登録した
    キャッシュレス決済サービス
    のポイントとして付与される

 

 

「マイナポイント」を賢く利用するために。

 

「マイナポイント」事業に
エントリーするためには、
少し複雑な手続きを要します。

余裕を持って
申請作業を行うことが大切です。

 

    〈マイナポイント利用の注意点〉

マイナンバーカードの普及促進
という側面があるため、
マイナンバーカードの取得
が前提条件です。

まだ取得されていない方は、
早く申請しましょう。

取得に要する時間は
約1ヵ月が目安。

混雑が予測されるため、
2ヵ月かかる場合もある
のでご注意を。

スマホからの申請が便利です。

なお、マイナンバーカードの
取得に時間がかかって、
実施期間にかかっても
申請は可能なので、
ご安心ください。

 

  • ポイント付与全体の予算は2000億円。

5000円で割った場合の
先着枠は4000万人で、
予算上限に達した時点で
締め切られるとのこと。

ネット情報では、
エントリーを締め切られる前に
早期申請を薦めるサイトと、
新しいキャッシュレス決済
サービスの参入を待つことを
薦めるサイトに二極化。

ここは自己判断です。

 

  • キャッシュレス決済サービス
    の選択にあたっては、
    5000円にプラスして
    各サービス独自の
    付与が期待できます。

ネット通販の利用機会が多い方は
“○○ペイ”に代表される
キャッシュレス決済、
日々の買い物利用の方は
プリペイドの“電子マネー”
が使い勝手か良いようです。

ちなみにキャッシュレス決済は
決済時点、プリペイドの場合は
チャージ時点がカウントのタイミングです。

 

  • マイナンバーカードは
    子どもにも発行されるので、
    ひとつにまとめて申請が可能です。

たとえば4人家族の場合、
最大20000円分のポイント付与
が受けられることになります。

利用する人にとって
ベストなキャッシュレス決済
を選ぶことが
大切なポイントといえます。

菊正宗では、
ただいまご使用いただける
キャッシュレス決済の導入
に向けて準備中です。

準備が整い次第、
詳細をご案内させて
いただく予定なので、
ご期待ください。

「土用の丑の日」に欠かせないウナギ。相性の良い樽酒と一緒にどうぞ。

“関東の背開き、関西の腹開き”…ウナギの割き方が異なる訳。

今年の「土用の丑の日」は
7月21日(火)、
ウナギが店頭に並ぶ時期
となりました。

“関東の背開き、関西の腹開き”
といわれるように、
ウナギの割き方は
東西で異なります。

“江戸は武家社会なので
切腹をイメージする腹開きは
武士に嫌われたため背開きに、
一方、上方は商人の町なので、
嘘偽りのないことをたとえて
腹を割って話すという意味で、
腹開きになった”
という説があります。

ところが、関東でも
ほかの魚は腹開きが多く、
ウナギだけ背開き
というのも変な話。

実際には、
蒲焼きの製法の違い
ということが真相のようです。

関東の蒲焼きは、
白焼きしたウナギを一度蒸し、
余分な脂を落とすことで
身をふっくら柔らかくしてから
串を打ちます。

身が厚い背から串を打たないと
柔らか過ぎて身が割れてしまうので、
身の厚い背が外側にくるように
背開きにするということです。

関西は蒸す作業がないので、
腹開きでも身崩れすることなく
串が打てるということ。

背開きは、
江戸時代のウナギ職人が編み出した
料理技法といえます。

一般的に、
“腹開きは、煮物や焼き物などで
内臓を取り出したい場合”、
“背開きは、天ぷらや干物のように
熱を素早く圴一に入れたい場合”
の開き方とされていますが、
地域ごとに異なる場合も
あるようです。

さて、梅雨が明けるか明けないか
のこの時期、最初に
“夏”を実感する歳時が
「土用の丑の日」です。

“土用”とはそもそも、
二十四節気の四立
(立春、立夏、立秋、立冬)
の直前の18日間
(または19日間)のことで、
中国の陰陽五行説で説く
万物の根源とされ
る五行“木火土金水”を
四季にあてはめ、
あまった“土”を
各節気の直前に割り当てたもの。

いわば、この“土用”が緩衝となって
季節が穏やかに移り行きます。

なかでも、
“夏の土用(立秋直前)”は
梅雨明けと重なることが多く、
農作業との結びつきが強く重要視され
、“土用”といえば、“夏の土用”
を指すことが多くなりました。

古くから、夏の「土用の丑の日」に
瓜や梅干し、ウナギ、うどんなど、
“う”のつく食べ物を食べると
夏バテしないとされていました。

食材によって効能は異なりますが、
食欲増進や胃腸を守る、
消化促進、体力増進など、
田植えを終え疲労がたまるとともに、
食欲が細る夏場の民間療法として
伝わっていたものです。

それを元に、江戸末期、
エレキテルで有名な学者・平賀源内が、
ウナギ需要が落ちる夏場の対策として、
「土用の丑の日」に
ウナギを食べることを広め、
いまなお、その習慣は夏の歳時として
しっかりと根付いています。

 

今年の“シラスウナギ”の漁獲量は、近年まれに見る豊漁。

天然ウナギの本来の旬は、
秋から冬にかけて一番脂がのる時期、
とくに水が冷たくなりはじめる頃。

江戸の昔、
「土用の丑の日」に食べるウナギは
脂がのりはじめる前なので、
冬眠明けで脂がほとんどのらず、
身もパサパサだったのかもしれません。

現在、市場に出回っている
ウナギの約99%以上は養殖もので、
天然うなぎは、わずか1%未満。

養殖ウナギは、
1年でもっとも需要が高まる
「土用の丑の日」をピークに
育てているため、
養殖ウナギの旬は
6月から8月とされています。

とはいえ、徹底した温度管理による
ビニールハウスの安定した環境で
育てられているので、
季節による味の違いは
さほど感じることはないようです。

ウナギの養殖は、
太平洋を回遊した後、
河川を遡上する
天然の“シラスウナギ(稚魚)”を
捕獲し、成長させて出荷する
“半天然・半養殖”という養殖方法です。

養殖種苗となる
“シラスウナギ”の漁獲量は、
1970年代を境に大きく減少。

ピーク時に
200トンを越えていたものが、
2019年度は約3.7トン
(水産庁算出)にまで落ち込み、
このまま不漁が続くと
「土用の丑の日」に
ウナギを食べる習慣がなくなるのでは
と懸念されていましたが、
今年はまれに見る豊漁
(17.1トン/5月現在)。

以前に“シラスウナギ”の
採捕不漁が続いたことから、
2015年(平成27年)に
ウナギ資源の管理・保護を考慮して、
池入上限総量を21.7トンに
定めていたため、
池入量が上限に達した県は
4月上旬で、今漁期の
“シラスウナギ”の採捕を
終了したとのことです。

今年は、昨年よりややお安く
ウナギが食べられそうです。

ウナギと「樽酒」の相性は抜群なので、
夏バテ防止にお試しください。

強い陽射しの夏本番。「紫外線(UV)対策」は万全ですか?

梅雨の晴れ間に観える七色の光は、太陽光が持つ可視光線。

梅雨まっただ中、
鬱陶しい雨の日が続きます。

よほどの大雨や長雨とならない限りは
、農作物にとって大切な“恵みの雨”
で、この時期の潤いが
秋の豊作へと繋がります。

また、農業用水だけでなく、
生活用水などが大量に
貯水される時期なので、
ある程度の雨量は必要。

脅威となるかならないか、
自然とのバランスをとりながら、
私たちのくらしは成り立っています。

とはいえ、やはり雨が
長く降り続く合間に
顔をのぞかせる太陽の光は、
嬉しいもの。

そんな、“梅雨の合間の晴れ”
となった
6月26日(金)の午前10時頃、
関東上空の南の空に
“虹色に輝く雲”が現れました。

これは“環水平アーク”という
少々レアな自然現象です。

撮影された画像や動画が
SNSに投稿されると、
瞬く間に“神秘的”“綺麗”
“幻想的過ぎて怖い”など
感動の声と一緒に、一気に拡散。

一般的な虹は、
上空に向かって円弧を描くように
アーチ型に現れます。

この“環水平アーク”は、
雲にプロジェクションマッピングで
虹色を投影したように観えたり、
水平に虹色の帯が現れるなど、
比較的目撃されやすい
現象のようです。

虹は、雨上がりなどに
空気中の水滴が
太陽光を屈折・反射される
ことにより発生する現象で、
太陽を背にした反対側
で見える現象です。

一方、“環水平アーク”は、
雲などに含まれる氷晶が
太陽光を屈折・反射される
ことで現れる現象で、
太陽高度が高い3月から9月の
お昼前後に現れる現象
とされています。

いずれも、普段は“光”として
認識される太陽光が屈折により
可視化された七色です。

それぞれの光が持つ波長の違いで
“赤・燈・黄・緑・青・藍・紫”
の順に、長い波長から
短い波長へと並びます。

“赤”を超えて波長が長いのが、
目に見えない「赤外線」。

赤よりも外にあるという意味です。

この赤外線の一部の領域は
“遠赤外線”と呼ばれ、
細胞の中から温めることで
血行を良くしたり、
疲労回復に効果があるなど、
効能面が広く
知られるようになりました。

逆に、“紫”を超えて
波長が短いのが、
目に見えない「紫外線」です。

「赤外線」と同じように、
紫よりも外にある
という意味を持ちます。

とくにこの「紫外線」は、
英語で“ULTRA VIOLET RAY”、
略して“UV”。

皮膚ガンの発生や肌老化など、
「紫外線」が皮膚トラブルの要因
になると発表されて以降、
“UVケア”など肌対策が必要な
悪い面ばかりが
目立つようになりました。

しかし「紫外線」には、
カルシウムの吸収を高める
ビタミンDを体内に生成させる
効果もあり、それによって、
骨や歯を強くする、乳ガン予防、
皮膚の免疫組織を刺激して
慢性の皮膚疾患に効果があるなど、
有益な側面も忘れてはならない要素。

また、衛生面での“紫外線殺菌”
なども私たちのくらしに大切な恩恵の
ひとつといえるでしょう。

 

昭和の時代、夏の日焼けは健康な証でした。

昭和の時代、
「紫外線」はむしろ身体に良いもの
とされていました。

子どもたちの夏場の“日焼け”は
元気で健康な証とされ、
母子手帳でも
乳幼児への日光浴を推奨。

また、高度経済成長の波に乗って、
当時の化粧品メーカーなどは、
夏になると日に焼けた
女性モデルを起用したCMで
夏の開放感を謳っていました。

海水浴の砂浜では、
より綺麗に日焼けをするために
サンオイルを全身に塗っていた
時代でした。

そんな日焼け事情を
大きく変えたのは、
1985年(昭和60年)の南極上空の
「オゾンホール」に関する
科学論文の発表です。

それまでは、
地球を包むように取り囲む
オゾン層が有害な「紫外線」を
吸収するとされていました。

ところが、人体に無害とされた
フロンガスがオゾン層を
破壊していることが証明され、
フロンガス規制とともに、
「紫外線」から肌を守る
社会へと一転。

世界的なオゾン層保護の
取り組みを行った結果、
現在はオゾン層が
回復しはじめているとのこと。

また地球への悪影響を及ぼす
温室効果ガスの増加に伴う
地球温暖化により、
成層圏オゾン量の増加が
予測されているのは、
皮肉なことです。

これから「紫外線」が
強く降りそそぐ夏へとまっしぐら。

「紫外線」の影響は肌にとどまらず、
髪の毛や目、そして唇などにも
トラブルをもたらします。

肌への“UVケア”や“潤いケア”
などの対策をしっかりと
とることが大切なポイント
といえるでしょう。

夏の薄い色の洋服などは、
「紫外線」が生地を通り抜けて
肌に到達するともいわれています。

とはいえ、陽射しが比較的穏やかな
朝や夕方の適度な日光浴で、
「紫外線」の良い効果も
享受したいところ。

菊正宗の美容液や化粧水、乳液で、
お出かけ前やお出かけ後など、
万全の「紫外線」対策を
おとりくださいませ。

雑節「半夏生」の大きな目的は、疲れた身体を癒すこと。

農家にとっては大切な雑節「半夏生」。

今年の「半夏生(はんげしょう)」は
、7月1日(水)もしくは、
7月1日から5日までの5日間、
夏至から数えて11日目にあたります。

「半夏生」は、節分や彼岸、
土用などと並ぶ雑節のひとつで、
中国から伝わった二十四節気の
夏至の終侯“半夏生ズ”から
派生した日本独自の歳時。

大陸気候の中国と異なる
島国日本の四季に適応した歳時が、
この雑節です。

とくに「半夏生」は、
農家に代々受け継がれてきた、
とても大切な節目とされています。

農業人口が減った現在、
節分や彼岸とくらべると、
やや地味な歳時で、
都会に暮らす人々が意識する機会は
そう多くありません。

古来、農業中心だった日本において、
「半夏生」は“畑仕事を終える”
“水稲の田植えを終える”
目安となる日とされていました。

どんなに気候が不順な年であっても、
「半夏生」以降は田植えをしない
という戒めを込めた言い伝えが
数多く残されています。

その背景には、田植えで疲れ切った
身体を癒すために、
強制的に休む日を設けるという、
昔の生活の知恵だと
考える説もあるようです。

「半夏生」の日は、
昔から“物忌み(ものいみ)”の日
ともされていました。

“物忌み”とは、
神聖なものを祀るために、
ある期間中、食事や行動を慎み、
不浄を避け、家内に籠ることで、
神聖な存在に穢れ(けがれ)を
移さないことを意味します。

その土地ごとに
伝聞や習慣は異なります。

天から毒気が降るので
井戸に蓋をして井戸水を飲まない、
酒肉を食べない、
この日に採った野菜を食べない、
地荒神(ちこうじん/畑の神)を祀り、
お神酒・麦団子を供える、なかには、
この日から5日間、農作業を休むなど、
「半夏生」を迎えるスタイルは、
地域によってさまざまです。

関西では、「半夏生」にタコを食べる文化があります

「半夏生」のとらえ方は、
大きく二つに分かれます。

ひとつめは、「半夏生」の期間に
仕事をしたり、出歩くことを
禁じる“戒め”が込められており、
疲れた身体を癒すことです。

三重県熊野・志摩地方では
“ハンゲという妖怪が徘徊する”、
青森県では
“半夏生の日の後に田植えをすると、
1日に1粒ずつ収穫が減る”、
群馬県では
“ネギ畑に入ることは禁忌”、
埼玉県では
“竹の花が咲いたり消えたりする時期。
それを見ると死ぬので、
竹林に入ることは禁忌”など、
家で静かにしていること
を説いています。

もうひとつが、
食餌による身体の栄養補給
や胃を優しく休めること。

香川県の
“その年に収穫された麦で
うどんを打ち、農作業を
手伝ってくれた方々に振る舞う風習”、
福井県大野市では、
“江戸時代に藩主が、
「半夏生」の時期に農民に焼き鯖を
振る舞ったという逸話を元に、
現在も「半夏生」に焼き鯖を食べる”
ということなど。

うどんは消化吸収にすぐれ、
即効性のあるエネルギー源が確保でき、
鯖に含まれる栄養素は
疲労回復や細胞の再生に効果
があるとされています。

関西の一部のエリアでは、
「半夏生」にタコを食べる習慣が
伝わっています。

一説では、田植えを終えた稲の根が、
タコの八本の足のように
四方八方にしっかりと根付くことを
願ったり、秋の収穫時期に、
タコの吸盤のように実ることを
願った習慣といわれています。

また、タコにはタウリンが
多く含まれており、
疲労回復や肝機能の強化、
高血圧の改善など、
さまざまな効能が認められています。

田植えで疲れた身体を癒すのに、
利に叶った食べ物といえるでしょう。

2017年には、大阪に本部を置く
日本コナモン協会が
“蛸半夏生キャンペーン”を設け、
「半夏生」にタコを食べることを
広めています。

もともとは
タコ焼きからの派生ですが、
兵庫・明石の名産がタコ
ということもあり、
関西の食文化の推奨に
取り組んでいるということです。

農業に限らず、
疲れの出るこの時期、
身体を休めて
疲労回復に努めるのは、
好ましい習慣です。

キリッと冷やした冷酒の肴に、
タコの酢の物など、
さっぱりとした食で
癒すことをオススメ。

夏本番は間近です。