旅立ちの季節、日本酒で乾杯。

儚く、切ない“春”だけど、なんとなく心温まる季節。

春は旅立ち、別れの季節。

大学を卒業して新社会人に、
人事異動で知らない土地に転勤など、
大きな人生の岐路を迎える機会が多い
のが、この「春」という季節です。

ここ数年、離婚が一番多い月が3月。

2位の月が毎年変動する中、
不動の1位を保っています。

“年度が変わる”“子どもの巣立ち”
などの理由が多いようですが、
やはり春は、別離の季節
といえるのでしょうか。

ところで、「君の膵臓をたべたい」
という作品をご存知でしょうか。

「第13回本屋大賞(2016年)」
で2位に輝いた「住野よる」の
ライトノベルで、この作品の
背景モチーフとなるのが「春」です。

ホラー作品かと見まがうような
衝撃的なタイトルですが、内容は、
心を揺さぶる青春恋愛小説
といったところ。

原作に、それぞれオリジナルアレンジ
を加えたコミカライズ(漫画化)、
実写映画化、アニメ化とさまざまな
メディアスタイルに展開され、すべて
大ヒットというから驚くばかりです。

「キミスイ」と略され、SNSなどの
ファンサイトで、それぞれの作品を
推す活発な交流が行われていたことも
人気に拍車をかけたようです。

意見は分かれると思いますが、
心にストレートに届きやすいのは、
リアルな映像で物語を魅せる映画版
ではないでしょうか。

とくに映画版は、舞台を12年後
に移し、現在と過去を回想により
つなぐ構成に。

よりドラマチックに進行される
脚本が功を奏して、2017年度に
公開された邦画ランキング第2位、
興行収入30億円超えという
大ヒットを記録しました。

物語は、人と接するのが苦手で孤立
しがち、読書だけが楽しみという
主人公の“僕”こと「春樹」が、
クラスの人気者で天真爛漫な女子
「桜良」の日記を偶然読んで
しまったことを軸に展開します。

彼女が重度の膵臓疾患をもつこと
を知る数少ない友人として、
“彼女が死ぬまでにやっておきたい
こと”をかなえるために、
僕と彼女の交流がはじまりました。

“好き”とか“愛している”などの
言葉のやり取りがなく、お互いが
名前で呼び合うことすらないのに、
ほのかな恋愛感情が時折見え隠れする
ところに、一般的な恋愛ドラマ
ではないことがうかがい知れます。

場面を彩る桜のシーンや
主人公二人の名前など、
いたるところに「春」のイメージ
が寄り添っているのが印象的。

スクリーンを通して、ぽかぽかとした
春の暖かさすら感じさせられます。

巧みな心の動きや台詞まわしを
通して、“別れの悲しさ”ではなく、
“旅立ちの儚さ”“別れの切なさ”
が見事に描かれた作品に
仕上がっています。

 

時間を気にしない“家飲みパーティ”が流行っています。

小説や映画に限らず、春に訪れる
“別れ”の場面はさまざまです。

現実は映画のようにドラマチック
とはならず、意外と普通。

死別しない限り、“永遠の別れ”とは
ならないようで、その気にさえなれ
ば、毎日のようにスマホを通じて
会話ができるなど、距離感を
感じさせない付き合いも
可能といえるでしょう。

4月からの新しい生活に向け、
できるなら明るくお別れを
告げたいものです。

飲食店は時間制限もあり、周囲に
別のお客さんグループも居られる
ので、じっくりと別れを惜しむ
のなら、最近流行っている
「家飲み」がおすすめです。

新社会人になる子どもの巣立ちには、
慣れ親しんだ“おふくろの味”を肴に
、思い出話と一緒に、
家族みんなで楽しく飲み明かす
のも、心に刻まれる大切な時間。

二十歳を過ぎてお酒の味を覚え
はじめた子どもと、差し向かいで
じっくりと酒を酌み交わすことで、
“親子”から“大人同士”の付き合い
に変わる、嬉しい儀式の瞬間
といえます。

また、転勤や退職で、遠くの土地に
転居する、気のおけない友人や
職場仲間との別れには、
「持ち寄りパーティ」など
いかがでしょうか。

土曜日の早い時間に仲間が集い、
持ち寄った料理に舌鼓。

肉やソーセージを買ってきて
バーベキューに興じるのも、
より強い仲間意識を芽生えさせて
くれるに違いありません。

みんなの笑顔がこぼれる
和やかに過ごす時間は、
この先の長いお付き合いの
予感さえします。

菊正宗 天使の吐息

そんな腹を割ったシーンにおすすめ
なのが、スパークリング
純米大吟醸酒「天使の吐息」です。

開栓してグラスに注いだ
シュワシュワ感は、シャンパン
のような上質な発泡感。

甘い飲み口なので、
ついついグラスがすすみます。

清涼感を愉しんだ後は、
美味しいコクと深い香りを醸す、
沈殿したオリの「うすにごり」で、
もう一興。

1本で2度楽しめるおトク感が
嬉しい限りです。

ライト感覚の日本酒なので、
入門用のお酒にはピッタリ。

菊正宗 思いを伝えるネオカップセット

併せてご用意いただきたいのは、
菊正宗の「ネオカップシリーズ」。

「超特撰 生酛大吟醸」
「上撰 純米酒 香醸」
「上撰 樽酒」
「清酒 しぼりたてギンカップ」
「リキュール すだち冷酒」
それぞれ180㎖入りで
5種類をラインアップ。

利き酒による味くらべで、
別れを惜しむひとときを。

宴もたけなわとなる頃には、
ほろ酔い加減もピークに。

楽しい“別れの盃”は、
きっと良い思い出として、
深く心に刻まれるはずです。

春は、別れの季節であると同時に、
別れた数と同じだけの
新しい出会いの季節ともいえます。

家族や古い友人たちとは必ず訪れる
再会を誓い、後ろを振り返る
ことなく、新しい出会いに
乾杯したいものですね。

日本酒と肴で紡ぐ、震災復興への願い。

東日本大震災から8年、阪神・淡路大震災から24年。

間もなく、悲しい記憶となった
3月11日が訪れます。

何事もなかった日常が、突然の出来事
によって一変しました。

平成23年(2011年)の
東日本大震災発生から8年を迎える
いま、少しでも早く元通りの街の姿に
戻れるよう願うばかりです。

24年前の1995年1月17日、
阪神・淡路大震災で被災した菊正宗
では、それぞれの被災地の復興
への想いを込めて、神戸と東北の
“味”を紡ぐ銘酒と名産のセットを、
この3月にご提供させていただきます。

菊正宗からは、“幻の酒”とご好評を
いただいている特別純米原酒
「兵庫恋錦」をラインアップ。

限られた期間に限られた数しか
市場に出回らないというレア感で、
“幻”と称される側面もありますが、
“幻”とされる本当の理由は、
その酒米にあります。

特別純米原酒「兵庫恋錦」は、
気候や土壌などの酒米づくりに適した
兵庫県・吉川地区の限られたエリア
だけでしか栽培されていない、
希少性の高い品種「兵庫恋錦」
を使ったお酒です。

お酒と同じ名前を冠した“幻の酒米”
を、贅沢にも100%使用した菊正宗
のおすすめの自信作といえます。

幻の酒米「兵庫恋錦」は、
酒米の王者・山田錦の遺伝子を継承
する酒米で、菊正宗と契約農家である
「嘉納会」との120余年以上続く
信頼関係によって、菊正宗のためだけ
に専用栽培されている貴重な酒米。

お米自体が柔らかくてデリケートで、
仕込みの難易度は高く、
高度な技術を要します。

精米工程から手間ひまをかけて
、菊正宗自慢の“幻の酒”を
完成させました。

口に含むと同時に、
心地よい芳醇な香りが広がり
鼻へぬける上品な酒香と、
口全体に広がる力強く深い味わい、
喉越しのキレの絶妙なバランス
が最大の魅力です。

菊正宗が誇る、もうひとつの
特別純米原酒「超特撰 嘉宝蔵 雅」
との“のみくらべセット”も
ご用意致しましたので、
この機会にぜひお試しください。

さて、この菊正宗が誇る自慢のお酒に
合う、東北が誇る“酒の肴”には、
どんなものがあるのでしょうか。

東北で名を馳せる“酒の肴”に、太鼓判。

今回の目玉のひとつが、
東北地方の名産品として
名高い「ほや酔明」です。

その原材料となる海産物“ほや”は、
中部地方以西の西日本エリアでは、
馴染みが薄く、市場に出回る
こともほとんどありません。

“ほや”が穫れるのは
太平洋側の牡鹿半島、
日本海側の男鹿半島以北の近海で、
水揚げ量が多い石巻漁港のある
宮城県が全国シェアの約60%
を占めています。

主に東北地方での食用として流通
している理由は、その鮮度。

“ほや”のワタには独特の臭いが
あり、好みが分かれるところです。

鮮度が落ちると、異臭を強く発する
ので、首都圏あたりで出回るもの
の多くは鮮度が悪く、その臭いが
敬遠される元凶となっています。

とはいうものの、
首都圏に出荷されるようになったのは
近年になってからのこと。

とくに東日本大震災を境に、
ニュースなどで紹介される機会
も増え、新鮮な“ほや”も流通する
ようになり、鮮度の良いものは
寿司ネタなどに使われています。

そんな珍味中の珍味といえる“ほや”
ですが、宮城県石巻に本社を置く
水月堂物産が販売している
「ほや酔明」は、
“ほや”の入門に最適です。

東北新幹線の開業以来、車内の
ワゴン販売37年のロングセラー
大ヒット商品で、東北エリアでは
絶大なる知名度を誇っています。

“ほや”そのままの風味を生かした
珍味で、臭みなどを感じることなく、
ほのかに香るワタの匂いが、
美味しさを相乗させているよう
にも感じられるほど。

日本酒の肴としては、ベストマッチ
といえるのではないでしょうか。

キャラメルの箱のような個装は携帯
にも便利なおすすめの逸品です。

続いて紹介するのは、
復興支援から生まれた
岩手県生まれの「サヴァ缶」。

東日本大震災の被災地・三陸から
オリジナルブランドを発信しよう
という想いから誕生した洋風缶詰で、
缶にデザインされた
「Ça va?(サヴァ)?」は、
フランス語『元気ですか?』という
メッセージが込められています。

近年、缶詰のブームが顕著で、
本来の保存食という位置づけから、
美味しさを長期的に密封する
というグルメ要素に脚光が。

なかでも、全国各地で売り出される
「サバ缶」が人気ランキングの
トップに君臨しています。

今回ご提供する「サヴァ缶」は、
「オリーブオイル漬け」
「レモンバジル味」
「パプリカチリソース味」
の洋風テイスト3種類。

そのままでも美味しくいただけ
ますが、幅広く洋風レシピに活用
できるバラエティ豊かな味わい
が人気の商品です。

そして最後に登場するのが、
天童ハムで有名な
山形県風味堂が製造販売する
「炭火焼き風 焼きとりカルパス」
と「牛タン入り南蛮味噌サラミ」。

肉のマイスターとしての卓越した
“目利き”によるより選った素材を、
熟練の燻製職人が最高の商品に
磨き上げた洗練さが、食通の
肥えた舌に“王手”をかけます。

セット商品選定の試食会の際に、
多くの菊正宗社員がやみつき
となったおすすめの味わいは、ぜひ
お試しいただきたい“酒の肴”です。

菊正宗のテレビCMで有名なフレーズ
の、「旨いものを見ると、
キクマサが飲みたくなる。
辛口のキクマサを飲むと、
旨いものが食べたくなる」。

まさに、この台詞を実現した
今回のセット商品。

数量限定セットもあるので、
売り切れる前に、お早めに
お買いお求めくださいませ。

日本酒の、美味しい“燗どころ”。

菊正宗 燗酒 囲炉裏

ドラマや小説に登場するお酒を飲むシーンの表現力。

テレビドラマや映画において、
お酒は“喜怒哀楽”の感情を
表現する小道具とし
大切な役割を担っています。

台詞がないシーンでも、
盃やビールグラスを傾ける
“絶妙な間”や表情が
物語を先に進めます。

これらの原作ともなる小説では
映像表現ができないので、
“…は、そう吐き捨てると、
目の前の盃をグイっと飲み干し、
写真立てで微笑む彼を
涙まじりに見つめた。

”などと、映像作品とは逆に、文字
による情景を交えた表現となります。

そんな中、とくに“食”をからめた
描写が絶妙に巧いといわれているのが
、時代小説の“雄”と称される
池波正太郎。

彼の代表作ともいえる「鬼平犯科帳」
「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」
などのシリーズには、
“食べるシーン”“酒を飲むシーン”
が随所に登場。

場面場面で紹介される
料理が食べたくなったり、
お酒を飲みたくなったり、
単に水を飲むだけの場面
でさえ喉の渇きを覚えるほど。

それほどまでにリアルで
臨場感のある表現力が、
読む人を物語の中にグイグイと
引き込んで行きます。

これはまさに、池波作品の醍醐味
のひとつといえるでしょう。

「鬼平・梅安食物帳」
「梅安料理ごよみ」など、
彼の作品に登場する飲食場面を
まとめたスピンオフも編集発刊され、
「食卓の情景」「映画を食べる」
「味の歳時記」などの食にまつわる
随筆も数多く残されています。

こうした足跡が、
池波正太郎を「美食家」と称する
由縁ともいえます。

池波作品の多くが時代小説ということ
もあり、登場するのは日本酒ばかり。

夏場に縁側でグビッと口にする冷や酒
、寒い冬に火鉢の横で鍋をつつき
ながら、猪口を傾けて𤏐酒を飲む
シーンなどが、
ふんだんに紹介されています。

時代考証によると、𤏐酒については、
鍋や銚子を直火にかけて
𤏐を浸けていたものが、
江戸時代中頃には、京では銅製や錫製
の“チロリ”で𤏐を浸けるようになり、
その頃、江戸ではすでに
𤏐徳利が流行していたとのこと。

箱火鉢の脇に備えたお湯を張った容器
に𤏐徳利を浸ける場面を、
時代劇などで観た記憶がある方も
おられるのでは。

テレビにせよ、小説にせよ、池波作品
における“お酒を飲む”シーン描写は、
受け手の「あぁ、飲みたい!」という
欲求をかなり刺激してくれます。

観ていない、読んでいない辛党は、
ぜひご鑑賞くださいませ。

菊正宗 𤏐酒

気になるのは、𤏐酒の温度のツボ。

池波作品にしばしば登場する
𤏐酒を浸ける場面ですが、
ほとんどが熱𤏐のようです。

当時は現在のように酒質も限られて
おり、𤏐温度に対するこだわり
などない時代。

いまは酒質による、𤏐酒に適した温度
があるのをご存知でしょうか。

これはあくまで目安。

好みで選べば良いのですが、
一度試してみるのも一興かと。

  • 飛切り𤏐(55度以上)…純米酒、本醸造酒、普通酒
  • 熱𤏐(50度前後)…本醸造酒、普通酒
  • 上𤏐(45度前後)…純米酒
  • ぬる𤏐(40度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒
  • 人肌𤏐(35度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒
  • 日向(ひなた)𤏐(30度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒
  • 冷や/常温(20度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒

併せて、冷酒の温度の目安もある
ので一緒に紹介しておきます。

  • 涼冷え(15度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒
  • 花冷え(10度前後)…吟醸酒、純米酒、本醸造酒
  • 雪冷え(5度前後)…生貯蔵酒、樽酒、吟醸酒

熱𤏐よりさらに温度が高いものを
“煮酒”と呼ぶこともあるようです。

菊正宗 燗酒

春を告げる「イカナゴ」と日本酒の新酒「しぼりたて」。

菊正宗 いかなご

春待ち「イカナゴ漁」と「イカナゴのクギ煮」

立春を過ぎたあたりから
厳しい寒さも少しやわらぎ、
ときおりのぞく暖かい日差しに、
間近な春の訪れを
肌に感じる季節となりました。

春の風物詩のひとつとして、関西、
とりわけ神戸地域で盛んな
「イカナゴのクギ煮」と呼ばれる
郷土料理が有名。

イカナゴのクギ煮は、神戸の西に位置
する“播磨灘”の垂水沖や明石沖で
穫れる“新子”と呼ばれる
イカナゴの稚魚を、醤油、
砂糖(ざらめ)、みりん、生姜などで
甘辛く煮詰めた佃煮です。

クギ煮の材料となるイカナゴは、
日本全国に分布する
スズキ目イカナゴ科魚類に属する魚で
、漢字で「玉筋魚」と書くのは、
泳ぐ姿が“玉”のように群れて、
“筋”のような魚姿から
きているとのこと。

英名「sand lance(砂の槍)」は、
水温が高くなる夏には砂に潜って
夏眠する習性を表現したものです。

播磨灘の海底に産卵に適した砂地
があることから、兵庫県の水揚げ量
は全国の約5割を占めています。

クギ煮の本場となる神戸や明石近辺
では、イカナゴの稚魚を
「新子(シンコ)」、
東日本では「小女子(コウナゴ)」。

成魚になると、
神戸では「古背(ふるせ)」、
東北は「大女子(オオナゴ)」、
北海道は「女郎人(メロウド)」
などと、地域によって
その呼び名が変わります。

また、イカナゴという名前は、
どの魚の稚魚なのか判らなかったこと
から、“いかなる魚の子なりや”と
いう意味からきている説が有力です。

歴史をひも解くと、イカナゴ漁は
江戸時代前期にまでさかのぼります。

イカナゴのクギ煮の記述は
昭和10年(1935年)に発行された
神戸の料理人によるグルメ本
「滋味風土記」に、漁師がつくる逸品
“釘煎り(くぎいり)”として登場。

この頃は、一般の家庭料理ではなく、
加工業者による商品として紹介され、
その需要を超える分は
養殖魚用のエサにされていたという、
なんとももったいない時代でした。

こうした状況を大きく変えたのは、
地元の漁師の妻たちが所属する
漁協の女性部。

“漁師の家に伝わる
クギ煮の美味しさを広めれば、
イカナゴの需要も高まる”と、
平成元年(1989年)に調理方法を
教える講習会を初めて開催。

“誰もが失敗なくつくれる”
統一のレシピの研究を重ねる中、
口コミで広がった講習会への
参加者も増えていきました。

大きな転機を迎えたのは、
平成7年(1995年)の
阪神・淡路大震災の後。

漁協女性部の努力の成果もあり、
震災の復興支援のお礼として、
イカナゴのクギ煮を、お世話になった
全国各地へと贈ることが、
一挙に一般家庭に浸透しました。

各ご家庭で、
元となる統一レシピをアレンジし、
その家ごとに伝わる独自の味が
つくり出されていきました。

イカナゴは鮮度が命。

早朝に水揚げされたイカナゴの
新子を求めて、昼頃には
店頭に行列ができるほど。

家庭でつくる量も年を追うごとに
増えていきました。

2月末〜3月初旬あたりの
イカナゴの新子漁解禁から
約1ヶ月がシーズンですが、
小振りの新子が好まれるため、
解禁から約2週間が勝負。

この期間は、主婦にとって昼夜を
問わずイカナゴのクギ煮づくりに
精を出す、まさに苦行のような期間。

シーズン中に25キロから50キロを
炊き上げ、遠方の親戚や友人への
春の風物詩として配る強者主婦も
少なくありません。

 

日本酒にも春を告げる新酒「しぼりたて」があります。

イカナゴのクギ煮だけでなく、
日本酒にも春を告げる
お酒があります。

新酒しぼりたてです。

仕込みを終えて醪(もろみ)を搾った
後、火入れ(低温加熱殺菌)瓶詰め
したのが新酒「生酛しぼりたて」で、
“今が旬”のしぼりたてらしい、
フレッシュな荒々しい味わいと
鮮烈な香りが癖になると
販売即完売の人気のお酒。

菊正宗では、新酒「生酛しぼりたて」
の本醸造と大吟醸を期間および
数量限定で販売しています。

菊正宗 生もとしぼりたて

菊正宗 大吟醸しぼりたて

売り切れる前に、春ならではの
美味しさを楽しみたいものです。

ここ数年、
播磨灘の海底の砂が流されて
イカナゴの産卵場所が狭まったり、
海水温度が上昇するなど、
イカナゴの生態系に影響を与える
さまざまな要因で、
イカナゴ漁は不漁続き。

魚の価格は、水揚げに比例して
キロ単価が決まる“時価”なので、
一般家庭に普及しはじめた頃と
比べると、キロ単価は約4倍にも
高騰し、以前ほど大量に炊く
ご家庭は減りつつあります。

菊正宗公式ネットショップでは、春を
いざなう新酒「生酛しぼりたて」と
「燻製いかなごくぎ煮」をセット
にして2月26日(火)注文分までの
期間限定販売中です。

菊正宗 生もとしぼりたて兵庫津樽屋五兵衛セット

こちらも売り切れる前に、
お早めにお求めください。

とくに、イカナゴ漁不漁の影響
を受け、「燻製いかなごくぎ煮」
をご提供できる
最後のチャンスかもしれません。

この機会をお見逃しなく。

2019年のイカナゴ新子漁
の解禁日は2月27日(水)。

この日を境に、
神戸の街のあちらこちらで、
クギ煮を炊く甘辛い匂い
が漂いはじめます。

匂いに春を感じ、できたての
イカナゴのクギ煮と新酒
「生酛しぼりたて」で春を味わう。

これほど贅沢な春の楽しみ方も、
なかなかオツなものです。

さあ、お待ちかね、菊正宗の蔵開きです。

“通”が楽しみにしている新酒「生酛しぼりたて」。

今年も、蔵開きの季節が訪れました。

毎年欠かさずこの蔵開きに
ご参加いただくお客様も多く、
杜氏や仕込みの現場スタッフを
はじめとする菊正宗社員一同は、
お客様の“生の声”をいただける
数少ない機会ということもあり、
会場内にこぼれるお客様の
笑顔や喜ばれる声を励みに
している社員も少なくありません。

その日を迎えるのが、
待ち遠しい限りです。

今年で第十四回目を迎える
蔵開きの開催日程は次の通りです。

  • 開催日時/平成31年2月23日(土曜日)の午前10時から午後3時(小雨決行)
  • 開催場所/菊正宗「嘉宝蔵」構内と菊正宗酒造記念館(福袋限定販売は近くの別会場)

丹波杜氏の技に支えられた
“寒造り”によるお酒の仕込みも、
そろそろ終盤を迎えます。

この時期に開催する蔵開きは、毎年
好評を博し、会場となる「嘉宝蔵」
構内や菊正宗酒造記念館は、
あふれんばかりの人で賑わいます。

毎年、人気の中心にあるのが、
新酒「生酛しぼりたて」の振舞酒。

仕込みを終えて醪(もろみ)を搾った
後、火入れ(低温加熱殺菌)を行い、
そのまま瓶詰めにしたのが
新酒「生酛しぼりたて」。

今年のお酒の出来を計り知ることが
できる、まさに“今が旬”の
しぼりたてらしい、フレッシュな
荒々しい味わいと鮮烈な香りが
癖になること請け合いです。

ちなみに、一般的な日本酒は、搾った
後に火入れを行って数ヶ月間
貯蔵・熟成させることで、お酒の角が
とれてまろやかな味と芳香をまとった
深いコクを醸し出します。

新酒「生酛しぼりたて」の振舞酒は、
その量に限りがあるので、
お一人様一杯限り。

なくなる前にご試飲ください。

飲みそびれた方には、
「生酛しぼりたて」の本醸造と
大吟醸の販売も行っています。

こちらも、期間、数量ともに限定
となっており、売り切れ必至です。

さらに、無濾過生原酒、兵庫県限定
先行販売の「百黙」など、お値打ちの
銘酒の有料試飲もご用意しております
ので、お見逃しなきよう。

 

菊正宗 蔵開き2018こも巻き

盛りだくさんのお楽しみイベントに堪能するひととき。

「嘉宝蔵」構内に設けた舞台では、
お楽しみいただける演目が目白押し。

技が光る「酒樽づくり」や
「菰巻き(こもまき)」の実演。

慣れた手つきで繰り出される
熟練の技術は、普段なかなか目にする
機会の少ない“匠の技”といえます。

舞台で披露される出し物も
バラエティ豊かなものばかり。

なかでも、「桂三度落語会」は、ぜひ
観ておきたい出し物のひとつです。

桂三度さんは六代目桂文枝師匠
(元・桂三枝)のお弟子さんで、
“3の倍数と3が付く数字のときだけ
アホになります”で一世を風靡した
ピン芸人「世界のナベアツ」が、
舞台から高座へと活躍の場を
移した現在の姿を披露します。

数々の舞台での経験が、その巧みな
話術に垣間見えてきます。

このほか、「懐かしの名曲カバー
ライブ」や「昭和レトロなちんどん屋
ハイカラパフォーマンス」など、つい
つい引き込まれる笑顔のひととき。

また会場内には、「粕汁やおでん、
たこ焼き」「吉川町うまいもん屋台」
「大起水産・生本まぐろの寿司と刺身
」などの屋台が軒を連ね、旨い酒と
旨い肴の競演を体験できます。

「酒蔵見学会」や「樽酒マイスター
ファクトリーの見学」も見所が満載。

普段、目にする機会がほとんどない
“酒造りの現場”は、新たな発見や
感動となって、きっと心に
刻まれることとなるでしょう。

内容盛りだくさんの密度の濃い
「蔵開きイベント」。

この日に合わせて体調を整え、
ぜひ皆さんお誘い合わせの上、
お越しくださいませ。

菊正宗 蔵開き2018