「あさりの酒蒸し」には、日本酒を使うのが最適です。

丁寧な下ごしらえで、「あさり」の旨味を最大限に引き出すこと。

「あさり」は、3月から4月にかけて、
美味しい旬の時期を迎えます。

この時期は、
「あさり」の繁殖期にあたり、
産卵のために
栄養を身体に蓄えているため、
身がより大きく肉厚で、
豊かな旨味を楽しめる時期なのです。

毎年、潮干狩りのシーズンは、
この春の産卵期とともにやってきます。

また、関東以南に生息する
「あさり」は、
秋にも産卵期を迎えるため、
9月から10月にかけても
旬の味覚に数えられる
珍しい生態を持っている二枚貝です。

「あさり」は海水温が
20〜25℃になったあたりで
繁殖を開始します。

ところが、この温度がずっと
続いているときに繁殖は始まりません。

つまり、水温が急激に変化する
春と秋に繁殖状態になるというもの。

カラダを取り巻く温度変化が
キッカケとなって
敏感に反応し始める現象は、
桜が開花する“休眠打破”と
似ています。

ちなみに、「あさり」が
もっとも美味しいのは
繁殖直前の栄養を蓄えている
旬前半の時期とのこと。

さて、「あさり」を調理する前の
下準備は、かなり大切です。

ここで手を抜いてしまうと、
料理の仕上がりに
大きく影響を与えてしまいます。

その大切なポイントは “砂抜き”と
“ストレスを与える”の2つです。

まずは“砂抜き”。

スーパーなどのお店で購入した
「あさり」は、出荷前に
表面を洗ってあるので、
サッと水洗いする程度でOK。

その後、塩水にひたひたに浸して、
貝が生息している海の底の
暗い環境に合わせるために
新聞紙をかぶせ、約1時間。

潮干狩りで獲ってきたものは
表面が汚れているので、
貝をこすり合わせるように水洗いし、
同じように半日ほどおきます。

このときに浸け込む塩水は、
海水の塩分濃度に近い3%が最適。

これ、意外と大切なポイントです。

500㎖のペットボトルにキャップ2杯分
の塩(約15g)を加えるのが約3%の
濃度の目安なので、ご参考に。

素早く砂抜きをしたい場合は、
薄いパッドに「あさり」を並べて
50℃前後のお湯に浸すと
約15分前後で砂を吐かせる
時短方法もありますが、
その美味しさを
最大限に引き出すためには、
余裕を持った下ごしらえがオススメ。

この方法は、あくまでも
急いでいるときに利用ください。

続いて“ストレスを与える”です。

砂抜きが終わった「あさり」は、
すぐに調理したり、
冷蔵庫に入れて保存しがちですが、
このタイミングで、
浸っている水を抜いて、
少し濡らしたキッチンタオルをかぶせ
20℃前後の室温で3時間ほど
放置するのがポイント。

水を抜かれた「あさり」は
エラ呼吸ができなくなるため、
そのストレスから体内の
グリコーゲンをエネルギー源にして
生き延びようとします。

そのときに増加するのが
旨味成分の“コハク酸”。

ストレスを感じれば感じるほど
美味しさが増すというもので、
「あさり」の下ごしらえは、
これで完了です。

 

素材の旨さを味わうなら、まずは「あさりの酒蒸し」。残った煮汁は味噌汁に。

素材として「あさり」の
美味しさが引き出せたところで、
「あさり」の旨味を十分に
堪能するなら、「酒蒸し」がベスト。

これだと「あさり」の
シンプルな旨味をストレートに味わえ
何より調理が簡単なのが魅力です。

下処理の終わった「あさり」を
フライパンに並べ、
「あさり」が1/3ほど浸るまで
日本酒を回しがけ。

中火でコトコト、
浸した日本酒が沸くまで待ちます。

沸いたら蓋をして約2〜3分蒸し煮に。

「あさり」の口が開くのが、
ちょうど食べ頃サイン。

器に盛り付けて
小口切りのネギを振りかければ、
後は美味しくいただくだけ。

「あさり」の塩味があるので
調味料は不要ですが、
物足りないようであれば、
ひとつまみの塩をパラリと加えて
味の調整を。

「あさり」を食べた後の煮汁には
「あさり」エキスがたっぷり
溶け込んでいるので、
煮汁を捨てずに味噌汁に利用、
その美味しさを
もう一度味わってみましょう。

「あさりの酒蒸し」をつくる場合、
日本酒で蒸すのには理由があります。

まずは、貝特有の生臭さを
和らげる効果。

アルコールが蒸発する際の
共沸効果によって食材の臭い成分を
一緒に取り除くとともに、
お酒に含まれている有機酸によって、
素材の臭みを消してくれます。

また日本酒に含まれている糖類や
アミノ酸は加熱されることで、
上品な香りや風味を加える効果が
高いとされ、プロの和食料理人は
少なからず、この効果を上手く調理に
生かしています。

また、日本酒には食塩が
含まれていないため味がよくしみ込み
日本酒に含まれている糖分が、
タンパク質や水分と結びついて
食材をやわらかくします。

塩が含まれている料理酒の場合は、
塩の浸透圧によって
水分が外に抜け出して、
逆に食材がやや硬くなります。

今が旬の「あさり」の美味しさを
ストレートに楽しむのなら
「あさりの酒蒸し」が最適。

うまい日本酒と一緒に
春を楽しみましょう。

残った煮汁は、翌朝の味噌汁に。

二日酔い気味の身体を、
シャッキリと整えてくれます。

春は間近に。旬を美味しく、「ホタルイカ」に舌鼓。

産卵のために回遊する「ホタルイカ」は、山陰から新潟にかけた日本海の名産。

春の足音が聞こえ始める3月、
鳥取から新潟にかけての日本海沿岸で
「ホタルイカ漁」は最盛期を迎えます。

乱獲を防ぐために行政区域ごとに
統計に基づく措置を講じた上で、
早いところでは1月から解禁され、
3月から5月にかけて全面解禁に。

各地の漁港で新鮮な「ホタルイカ」が
水揚げされている様子が、
春の風物詩として
ニュース紹介されるたびに、
春を身近に感じられます。

「ホタルイカ漁」で有名なのは
富山湾の定置網漁。
海岸近くまで数百万匹の「ホタルイカ」
が押し寄せ、夜の暗闇に海が青白く光る
幻想的な光景は圧巻です。

この神秘な光景には訳があります。

それは富山湾独特の海岸から急に
深くなる独特の地形ならではの現象。

「ホタルイカ」は昼間、
水深200メートルあたりに生息し、
夜になると産卵するために
一気に浮上する習性が起こす奇跡の
瞬間といえるでしょう。

これは、世界でも類を見ない
現象のひとつで、
“ホタルイカ群遊海面”として、
国の特別天然記念物にも
指定されています。

南から風が吹く、晴天で波が穏やかな
新月前後の満潮の夜、産卵を終えた
「ホタルイカ」が、海岸の浅瀬に
打ち上げられ、波打ち際一帯に
青白い光を放つ光景を見られる
可能性があります。

かなりの条件を満たさなければ
見ることができないこの現象は
“ホタルイカの身投げ”と呼ばれ、
深夜から未明にかけて、
運の良い方のみが見られる稀有な
春の景色といえるでしょう。

富山湾の「ホタルイカ漁」は、
深夜から未明にかけて行われる漁ですが
この漁を間近で見られるのが、
期間限定で運航されている
“ホタルイカ海上観光船”。

こちらは漁船に帯同する観光船なので、
「ホタルイカ」が水揚げされる様子
とともに、必ず幻想シーンを
目の当たりにできる
またとないチャンスです。

これだけ魅力に溢れた富山湾の
「ホタルイカ漁」ですが、
水揚げ量では全国第2位。
全国1位の兵庫県に、
大きく水をあけられています。

2017年(平成29年)実績で、
兵庫県が5296トンに比べ、
富山県はその約1/4の1299トン。

中でも兵庫県の浜坂港の水揚げ量は
ずば抜けて多く、
毎年2000〜3000トンの間を推移している
というから驚きです。

富山県「ホタルイカ」が不漁の時に、
スーパーの鮮魚売り場に
兵庫県産「ホタルイカ」が並ぶことが
実際にあるとのこと。

富山の春の食卓に日常的に
「ホタルイカ」が並ぶと考えれば、
それはそれで
贅沢なことにすら感じます。

 

美味しさを新鮮なままにを封じ込めた竹中罐詰「ホタルイカくん製油づけ」。

兵庫県の「ホタルイカ漁」の水揚げが
多いのは漁法の違い。

兵庫県では、沖合底引き船による
底引き網漁による昼漁です。

日中は、水深200メートル辺りで
群れになって身を潜めている
「ホタルイカ」を一斉に
漁獲することで、
安定した数の水揚げが
維持できていることに他なりません。

「ホタルイカ」の寿命は約1年。

一説では山陰沖で春先に孵化した
「ホタルイカ」が北上する対馬暖流に
乗って若狭沖、能登沖を経由して
秋田沖まで日本海を
回遊するなかで成長。

そして産卵するために再び南下し、
本流に乗った「ホタルイカ」は
山陰沖で産卵するのです。

また、この本流から分かれた
傍流に乗ってめざす先が富山湾
ということになります。

富山湾で水揚げされるほとんどが
メスで、産卵期のため
身が肥えているとのことです。

さて、菊正宗のネットショップでも、
春を身近に感じる旬の味覚
「ホタルイカ」を取り扱っています。

竹中罐詰が販売している「天の橋立
ホタルイカくん製油づけ」で、
お客様にも好評な売れ筋商品です。

竹中罐詰は、若狭湾に面した
創業1908年(明治41年)創業の
110年以上もの歴史を持つ缶詰会社。

宮津漁港に近い、日本海の海の幸を
新鮮なまま缶詰できる地の利を
生かしたロケーションのもと、
さまざまな魚介類を一つひとつ
手作業で丁寧に製造する
“天の橋立シリーズ”が人気です。

“天の橋立シリーズ”には、
竹中罐詰の代名詞ともいえる
“オイルサーデン(いわし油づけ)”
を始め、“はたはた油づけ”、
“わかさぎ油づけ”
“かきくん製油づけ”
“帆立貝柱くん製油づけ”など、
どれも酒の肴にぴったりの逸品揃い。

「天の橋立 ホタルイカくん製油づけ」
もその中の人気の商品です。

日本海で水揚げされた新鮮な
「ホタルイカ」をボイルし、
燻製によるひと手間を加えたのちに、
美味しさを保つために油づけをして
缶に封入。

そのまま酒の肴に、パスタの具材や
炊き込みご飯のかやくとしても、
その美味しさを味わえる食材といえます。

「天の橋立 ホタルイカくん製油づけ」
を使った、
“ホタルイカのバター醤油炒め”
“ホタルイカの甘辛煮”など、
辛口の菊正宗との相性は抜群。

キリッと冷やした冷酒、または、ぬる燗がおすすめです。

“ひな祭り”の食卓。
ハマグリをお吸い物にする理由。

“桃の節句”、“ひな祭り”、ともに「上巳の節句」の別称。
ご存知でしたか?

3月3日は、
いわずと知れた女の子の節句。

正式には「上巳(じょうし)の節句」
という五節句のひとつです。

他の節句と同様に、植物の名を冠した
和名が“桃の節句”で、
その行事として行われるのが
“ひな祭り”です。

今では、「上巳の節句」と
呼ばれることはあまりなく、
テレビなどでも、季節の風物詩として
“桃の節句”や“ひな祭り”と
ニュース紹介されることが
ほとんどといっていいでしょう。

また、この節句という単語は、
本来“節供”と書き、
季節の節目に、神様への供え物を
したことを表した言葉。

正月に食べる料理を、
お節料理と呼ぶのも、
節句料理からきた名称です。

「上巳の節句」に限らず、
日本の行事の多くは、古代中国で
確立した“陰陽五行思想
(いんようごぎょうしそう)”が
日本に伝わったもの。

そして、農業大国日本の生活様式に
寄り添うように独自の
進化を遂げて行きました。

農業の行事はもちろん、
宮中行事や神道の祭祀など、
伝わった大陸との気候の違い、
季節の感覚、日本のしきたりなどに
順応した暦ということです。

日本の暦の大きな分岐となったのは、
1872年(明治5年)12月2日の翌日が、
1873年(明治6年)1月1日となった、
旧暦から新暦への切り替わりです。

その際、多くの歳時や年中行事は、
もとの季節感に沿うように、ひと月
遅らせてその行事を行う“月遅れ”を
採用しました。

しかし、節句には、
奇数が重なる月と日はおめでたい
という考え方があり、
日付そのものに
意義があるということで、
新暦となった現在も、
旧暦の日付によって
節句行事が行われています。

日本での「上巳の節句」の始まりは、
平安時代に、京都の貴族子女が、
天皇の住まいである御所を模した
御殿に飾り付けをして
健康と厄除を願って遊んだことで、
それがやがて行事として広まり、
宮廷で節会(せちえ)という宴が
催されていた記録を当時の文献に
見つけることができます。

それから時代は移り、
武家社会へと広がり、
江戸時代になって以降、
庶民の人形遊びと節句が
結びつくことによって、
現在の行事の原型が
形つくられて行きました。

“ひな祭り”行事の中心は、やはり、
ひな人形の段飾り。

そこにひなあられや菱餅を供え、
白酒やちらし寿司、ハマグリの
お吸い物を節句料理として食べて
祝うのが、一般的な
“ひな祭り”の祝い方です。

また、“ひな飾りは3月3日を過ぎると
すぐに片付けないと婚期が遅れる”と
耳にすることがありますが、
これは根拠のない都市伝説。

片付けの目安として二十四節気の啓蟄
(3月6日前後)あたりというのが
慣習として伝わっていますが、
これも行動目標に過ぎません。

とくに日にちを気にすることなく、
人形にカビがこないように、湿気の
ない晴れた日に、防虫剤を入れて
片付けるのがベストのようです。

 

ハマグリは、なぜ味噌汁仕立てではないのか。

さて、“ひな祭り”の料理のひとつに
上げられる「ハマグリのお吸い物」。

ハマグリを具材に使ったのには、
ちゃんとした理由があります。

ハマグリの貝殻は、
上下で対となる貝殻以外、
同じハマグリであっても他の貝と
ぴったり合うことはありません。

このため、生涯ひとりの人と
添い遂げるという願いが込められる
など夫婦円満の象徴とされたことから、
当時、ハマグリを縁起物の良い
食材として重宝していました。

そのひとつが
「ハマグリのお吸い物」なのです。

ここで、アサリやシジミは
味噌汁なのに、ハマグリは
お吸い物仕立てなのかという疑問が
改めて湧きます。

これは、ハマグリの味が繊細で、
味噌の濃い味にハマグリの味が
負けてしまうということから、
あまり味噌仕立てにはしないという、
料理へのこだわりのようです。

日本の汁料理は
大きく2つに分類されます。

会席料理の先付の次に酒の肴として
出されるのが“お吸い物”で、
昆布や鰹節の出汁に塩や醤油、味噌で
味をつけ具材に魚や野菜、鶏肉を
入れたものです。

粕汁やみぞれ汁、海老しんじょなども
この分類に当てはまります。

もうひとつが、
料理の最後、甘味ものの前に、
ご飯と一緒に出される汁物で、
味噌を入れるのが“味噌汁”、
醤油で味をつけたものが“すまし汁”、
塩味の味つけが“潮汁”です。

なので「ハマグリのお吸い物」は、
実際にはハマグリの潮汁です。

しかし、ここは伝統的に伝わる
料理名称として
「ハマグリのお吸い物」と
呼ぶこととしましょう
砂抜きをして水洗いの下処理をした
ハマグリを出汁昆布、酒少々と一緒に
水に入れ、弱火よりやや強く
時間をかけて煮ます。

沸騰したら昆布を取り出し、
貝の口が開いたら出来上がり。

味を整えるのは塩加減だけ。

ポイントは水から煮出して
ハマグリのエキスをより多く
取り入れることと
灰汁を取り除くことで
雑味を取ること。

木の芽を手の平で叩いて
汁に浮かべるのも、
アクセントとなる香りづけに
おすすめです。

意外と簡単な「ハマグリのお吸い物」
レシピなので、
今年の“ひな祭り”には、
ぜひ挑戦してみてください。

自然の佇まいが心を癒してくれる「渓流釣り」。野趣に溢れる“骨酒”も。

新型コロナ禍で、密を避けた“釣り”ブーム再燃の兆し。

ただ今、アウトドアが
ちょっとしたブーム。

新型コロナ禍で、人の集まる
有名アミューズメント施設からの
一時的な回避と考える人も
多いようで、密を避けた
郊外のアウトドアレジャーに
人気が集まっています。

とはいえ、
情報番組や雑誌の特集などの
メディアでいち早く新しい
レジャーブームが紹介されると、
そこに人が集まって
密状態になる懸念も。

これも、世の常なのでしょうか。

このアウトドアブーム、
実は、新型コロナ騒動の前から
始まっていました。

ソロキャンプやグランピング
(宿泊施設のある
リゾート感のあるキャンプ)、
屋外バーベキューを始め、
アクティブな女性たちが
楽しさを見つけ出した
山ガール(女性の山歩き)、
海ガール(女性のマリンスポーツ)、
そして釣りガール。

これらのアウトドアブームの
後押しをしているのは、
少なからずSNS映えを意識した
ファッションやアイテムによる
オシャレさのアピールが
あってのことともいえます。

そんな一過性の理由で
あったとしても、
新しい世代に受け入れられ、
その趣味人口の裾野を
大きく広げるという意味では
喜ばしいこと。

こうした趣味嗜好の
分散によってメジャーな
アミューズメントスポットに
人が集中するのを避け、
人で賑わう繁華街への
外出を控える自粛期間でも、
少ない人数で数少ない自由な機会を
楽しめているのかも知れません。

さて今回、
スポットを当てるのは“釣り”。

この新型コロナ禍では、
ファミリー層に人気の
“サビキ釣り”が好評とのこと。

波止場や突堤で、仕掛けの下に、
重りのついたコマセカゴに
オキアミなどの寄せエサを詰めて
沈めるだけの簡単な、
子供でも楽しめる“海釣り”です。

魚群の回遊に当たれば、
一度に数匹の釣果が期待できる、
いわゆる入れ食い状態に。

一方、若い層に受けているのは
“バスフィッシング”。

ルアー(疑似餌)を、
まるで生きているかのような
動きをさせることで、
バスを釣る、やや高度な
“淡水池釣り”です。

この他にも、
“釣り堀”や“海釣り公園”など、
意外と身近な所にも
フィッシングスポットはあります。

“釣り”というと
高い道具を揃えて、
専門知識がないとできない
と思ってる方もいますが、
意外と間口の広い趣味です。

安いセットを買って、
この道数十年の玄人はだしの人と
並んで釣り糸を垂れている時に、
ビギナーの方に釣果がある
というのもよく聞くお話。

安い道具からスタートして、
徐々に道具を揃えていくのも
楽しみのひとつで、
やがて“釣り”の魅力に
はまっていくというのが、
この趣味の醍醐味
ともいえるのではないでしょうか。

意外と、初心者でも楽しめる「渓流釣り」。

さて、“釣り”の中でも、
難しいと敬遠されがちなのが
河川上流域での「渓流釣り」です。

イワナやヤマメ、アマゴなど、
人の気配を察知する
警戒心が強いとされ、また専用の
釣竿と毛針(疑似餌)を使った
高度な“フライフィッシング”を
イメージしがちですが、
“餌釣り”ならば、
初心者にも比較的容易に
楽しめるようです。

河川の下流域でフナやコイなどの
個体生息数が多い魚については、
一部地域を除いて“釣り”の
期間は設けられていません。

しかし、
上流域での「渓流釣り」は、
産卵期を保護するための
禁漁期間が設けられており、
全国的に3月から9月までが解禁期間。

早いところでは12月頃には
解禁されています。

また、人工池や川の一部を
囲いや石などで堰き止めた
“管理釣り場”では禁漁期間がなく、
一定数の魚を放流しているため
初心者でも釣果が望める
手軽さが人気です。

近接してキャンプや
バーベキュー施設があるところもあり、
ファミリー層の利用も多いとか。

まずは手軽な“管理釣り場”で
「渓流釣り」の楽しさを知り、
自然の河川上流域で“餌釣り”、
疑似餌の“ルアーフィッシング”
を経て、ちょっと高度な
“フライフィッシング”へと
趣味の幅を広げてみては
いかがでしょうか。

釣ったイワナやヤマメ、
アマゴなどは、多くの
“管理釣り場”に併設されている
バーベキュースペースで
豪快に塩焼きで。

少し小ぶりなイワナは、
野趣に溢れた
“骨酒(こつざけ)”が
オススメです。

下処理をしたイワナを
水分が飛んで
カラカラになるまで焼きます。

塩は振らずに
コゲ過ぎないように時間をかけて
遠火で焼くのがポイントです。

焼きあがった魚は、
全体が浸るくらいの
熱々の燗酒に入れて、
あとは塩焼きを肴に
ぐいっと一杯やるだけ。

また、身を食べきった骨を
もう一度焼いて燗酒に入れて飲むと、
より一層芳ばしさが広がり、
普段飲む燗酒とはひときわ違った
美味しさを楽しめます。

「渓流釣り」の醍醐味は、
“海釣り”の開放感とは少し異なる
非日常的な体験にあります。

木立ちにこだまする
鳥の鳴き声や草木の香り、
喧騒のない自然など、疲れた心を
癒してくれるに違いありません。

「バレンタインデー」の “義理チョコ”がなくなる?

新型コロナ禍で、規模縮小の「バレンタインデー」市場。
“本命”ギフトは増加傾向。

もうすぐ「バレンタインデー」です。

厳しい寒さが続く中、この日に
チョコレートをもらうと、たとえ
“義理チョコ”であったとしても、
その瞬間、心がほっこりと
温まります。

とくに普段、恋愛事情に少々縁遠い
男性陣にとっては、
この“義理チョコ”は、ひと筋の
光明なのかも知れません。

しかし、この“義理チョコ”、
この先なくなるかも知れません。

その前に、
日本の「バレンタインデー」が
定着するまでの経緯を
振り返ってみます。

愛の告白の多くは
男性側からという時代に、
女性側からの求愛という
欧米から伝わった新しいスタイル
というのが最初です。

当初は一部の菓子メーカーの
キャンペーンに過ぎなかったものが、
次第に大きく市場規模を
広げていきました。

女性側から愛を告白する
キッカケの日ということで始まり、
やがて、日本人特有の贈答文化に
起因するコミュニケーションを深める
“義理チョコ”が生まれ、
その返礼に当たる
“ホワイトデー”へと派生。

さらに贈る対象者が友達や家族などに
広がった“○○チョコ”、
そして、菓子業界以外の
幅広い他業種も参戦するようになり、
クリスマス市場をも凌ぐまでに
成長した大きな「バレンタインデー」
市場へと成長していきました。

ところが、新型コロナ禍による
テレワーク状況が一気に
広まった結果、学校や会社に
出る機会が減り、昨年の
「バレンタインデー」の市場規模は
大きく縮小。

今年も変異株による感染拡大状況に
伴って、大きな都市部を抱える
いくつかの都道府県で
“まん延防止等重点措置”が
取られた影響もあって,
「バレンタインデー」の市場規模は
さらに縮小傾向に。

とくに大きく減少したのが
“義理チョコ”や
友人に贈る“友チョコ”。

密を避けて距離を置くことが
求められている今、
接触を避ける意味で、こうした
社交辞令的なやりとりが真っ先に
省かれることのようです。

さらに近年、職場で配られる
“義理チョコ”に対して、
負担に感じる、義務感が強い
“義務チョコ”という
女子社員の声が次第に大きくなり、
“義理チョコ”を自粛する企業も
増えています。

何より「バレンタインデー」に
チョコレートを販売する大手の
ゴディバが
“義理チョコをやめよう”という
広告を出したことも話題となって、
今後、“義理チョコ”は悪い
習慣として、なくなっていくことに
なるのでしょうか。

それに反して、
“本命”に対するチョコレートや
ギフトはやや増加傾向に。

厳しい生活を強いられている現状で、
せめて本命の相手にだけは
気持ちを伝えたいということの
現れともいえます。

もしかすると、本来の
「バレンタインデー」の原点に
戻りつつあるのかも知れません。

「バレンタインデー」ギフトの購入先は、ネットショップが増えています。

「バレンタインデー」ギフトの
購入先も、このコロナ禍で
変わったもののひとつ。

これまでは百貨店、
チョコレート専門店などでの購入が
主流だったものが、自宅時間が増えて
ネットショップの利用が
急激に増えたこともあり、
今年の「バレンタインデー」は、
贈る商品の選択肢が多く、
検索しやすいネットショップで
という方が増えているようです。

さて、もともとの
「バレンタインデー」は
イタリア発祥で、欧米では男女が
プレゼントを贈りあったり、
男性から女性へ贈り物を
する日とされています。

1930年代(昭和5年以降)に日本に
伝わった「バレンタインデー」も
海外にならって、男女に限らず、
両方にギフトを促すもので、
“恋人たちの日”として
1950年(昭和25年以降)代になって、
デパートなどが販促キャンペーンを
行いましたが定着しませんでした。

それが1970年代後半(昭和50年以降)
に日本チョコレート・ココア協会が、
「バレンタインデー」の2月14日を
“チョコレートの日”に
制定した辺りから、いつしか
女性から愛の告白をする際に
チョコレートを贈る
日本版「バレンタインデー」の習慣が
浸透し始めたということです。

「バレンタインデー」の市場規模
そのものは縮小傾向ですが、
“本命チョコ”は健在のようです。

菊正宗ネットショップでしか
手に入らない稀少な日本酒に
チョコレートを添えて、
気持ちを伝えてはいかがでしょうか。

お父様への
「バレンタインデー」ギフトとしても
大変喜ばれていますので、ぜひ。

期間限定2月8日注文まで 菊正宗 シェリー樽大吟醸と可惜夜ペア 5,500円