石焼イモのブーム再来。SNSで拡散された、焼きイモスイーツ人気は、まだ続きそう。
肌寒い冬の訪れを感じると、
無性に恋しくなるものがあります。
この時期、熱燗やおでん、
そして石焼イモなど、
身体を温めてくれる食べ物は格別です。
なかでも石焼イモは、
香ばしい香りとほのかな甘みが
心に沁みる魅力があります。
昭和の冬、夕暮れ時になると
どこからか聞こえてくる
“いしや〜きいも、おいも”の音声や、
ゆっくりと進む軽トラの販売車を
追いかけた思い出がよみがえります。
買った石焼イモの
香ばしい香りとともに、
それを包んでいた新聞紙の
インクの匂いも、懐かしい心に残る
“匂い”の記憶です。
石焼イモを石の上で焼く理由は、
直火ではイモの表面が
焦げやすいためです。
石を敷くことで熱が均等に伝わり、
石に含まれた水分によって
蒸し焼きとなり、
中がしっとりとした食感になります。
また、加熱した石からの遠赤外線によって
イモの芯まで熱が届き、
デンプンが糖に変わることで、
石焼イモ独特の甘い美味しさが
引き出されるのです。
近年は、電子レンジを使えば
家庭でも簡単に石焼イモがつくれ、
スーパーでも石焼製法の
焼きイモが販売されているため、
かつてのような季節の特別感は
薄れているのかも知れません。
しかし、ここ最近、石焼イモブームが
再燃しています。
SNS上で“♯石焼イモ”や
“♯焼きイモスイーツ”が広がり、
若い世代を中心に人気が高まっています。
このブームを後押ししているのは、
安納イモや紅はるか、
シルクスイートなど、糖度の高い
品種改良されたサツマイモの登場です。
これらの“蜜イモ”とも呼ばれる品種は
焼くとねっとりした
甘い蜜が溢れ出すのが特徴で、
その魅力がSNS映えする
アレンジスイーツとともに
広まっています。
こうした人気に応え、
“焼きイモブリュレ”や
“焼きイモパフェ”などを提供する
サツマイモスイーツ専門店も全国に増え、
ブームはさらに広がりを見せています。
石焼イモといえば、
1999年にブリーフ&トランクスの
「石焼イモ」という曲がヒットしました。
彼らは「ゆず」と同時期に
メジャーデビューした男性デュオで、
アコースティックギターで
歌うスタイルも「ゆず」と同様です。
彼らの楽曲をつくる際のテーマは
“半径5メートル以内の日常生活”で
日常を切り取った歌詞には
コミカルな要素が詰まっています。
そんな歌詞の面白さに反して、
曲調は耳に深く刻まれる
美しいメロディーが特徴です。
この曲の魅力は、
ほろ苦い青春や日常の感情を
絶妙に描き出し、
“い〜しや〜きいも”のフレーズが
重要な役割を果たしているところです。
コミカルな歌詞でありながら、
聴き終わると涙腺が緩む見事な名曲であり
一部で、称賛を込めて“汚いゆず”と
称されているのも納得です。
寒くなる季節には、
辛口の熱燗とねっとりと甘くて
美味しい石焼イモが
意外なほどよく合います。
温かい食べ物が心と身体を癒してくれる、
そんなひとときを大切にしたいものです。
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