神戸ならでは、異国文化を色濃く残す「神戸まつり」。
日本酒の一大産地
「灘五郷」がある神戸には、
さまざまな“顔”があります。
歴史の側面から見た神戸。
古くは、平安末期、
「一ノ谷の戦い」の舞台ともなった
“鵯越の逆落とし
(ひよどりごえのさかおとし)”
が有名です。
この源義経による奇襲をキッカケに、
西国に落ち延びた平氏は
「壇ノ浦の戦い」で滅亡し、
源氏による鎌倉幕府が成立しました。
江戸時代、樽廻船による
江戸への下り酒は、
陸路から海路へと物流の仕組みを
大きく変え、江戸の人々を
“灘の酒”の旨さで魅了しました。
時は流れ、幕末。
勝海舟と坂本龍馬による
「神戸海軍操練所」が設置され、
海外列強国の脅威に備えるなど…
歴史の転換期に、
神戸の地はしばしば登場します。
温暖で風光明媚なロケーションも
神戸の魅力。
六甲山系と神戸港が近く、
東西に広がる市街の景観を
立体的に魅せるのは、
緩やかな坂道。
そんな坂道をのぼった先の
摩耶山・掬星台(きくせいだい)
からの眺望は絶景で、とりわけ、
“100万ドル”と称される夜景は、
函館市、長崎市と並んで
「日本三大夜景」のひとつに
数えられています。
また、家族で楽しむ行楽スポット
ともいえる「王子動物園」は、
パンダ1頭
(全国3ヵ所で飼育/全10頭)と
コアラ5頭
(全国8ヵ所で飼育/全50頭)を
一緒に観ることができる
日本で唯一の動物園。
近年、飼育数が激減している
ラッコ2頭
(全国6ヵ所で飼育/全8頭)を
観られる「須磨海浜水族園」も、
休日ともなると
家族連れやカップルで賑わいます。
珍獣たちは高齢化や繁殖のための
貸し借りなどで、いなくなること
も予測されるので、観に行くなら
早い目に行かれることを
オススメします。
また、神戸の街を散策していると
しばしば触れる数多くの異国情緒。
「異人館」や「旧居留地」をはじめ、
日本三大中華街のひとつ「南京町」
などの観光スポットはもちろんのこと
、街中にあふれかえる異国の風を
まとった“神戸”の装いは、
ファッショナブルな国際都市として
全国的に有名です。
その背景にあるのは、
昨年150周年を迎えた、
1868年(慶応3年)の神戸港の開港。
多くの外国人が神戸を訪れ、
さまざまな国との交流に伴う文化融合
によって神戸独特の文化を刻み、
それぞれの異国文化を街のあちら
こちらに色濃く残しています。
そんな神戸の街で繰り広げられる
「神戸まつり」は、
“祇園祭”や“天神祭”などの
伝統的な祭りとくらべると、
歴史は浅いものの、独自の進化
を遂げたお祭りといえます。
神戸まつりのメインイベント
「おまつりパレード」では、
沿道を埋め尽くす神戸市民
であふれかえります。
また、「サンバストリート」や
「花舞台」「わくわくストリート」
などのステージイベントが、
メイン会場を取り囲むように設けられ
、まさに、国際色豊かな市民参加型の
“お祭り”として、街のいたるところが
賑やかな喧噪に包まれます。
令和元年(2019年)の
「神戸まつり」は、5月19日(日)
午前11時スタートです。
「神戸まつり」のルーツは古く、約80年以上もさかのぼります。
神戸・三宮の名所スポット「花時計」
のすぐ近くに設けられているのが
地元テレビ局サンテレビの
「おっ!サン商店街」。
メインの「おまつりパレード」
巡行ルートや「サンバストリート」
「神戸旧居留地Jazz Stage」
などの、お祭りの目抜き通りに
近接する、県内外の郷土料理や
物産品が揃うエリアです。
今回で14回目の参加となる菊正宗は
、このエリアの入ったところに
ブースを構えています。
菊正宗からは、兵庫県のみで先行販売
されている「百黙」3種の飲みくらべ、
“香りのお酒(しぼりたて生貯蔵酒・
しぼりたて生貯蔵原酒・
生酛樽酒・すだち冷酒)”
4種の飲みくらべの有料試飲を
ご用意しております。
笑顔があふれ、歓声が飛び交う
お祭り会場のど真ん中で、
軒を並べる各地を代表するグルメに
舌鼓を打ちながら、旨い酒を飲む。
これ以上の“至福のとき”は、
なかなかお目にかかれません。
さて、「神戸まつり」の歴史を
振り返ると、1971年(昭和41年)
までさかのぼります。
当時、市民参加型のお祭りは全国的
にも珍しく、画期的なものでした。
そのルーツとなる
「みなとの祭」の歴史はさらに古く、
第1回目の開催が1933年
(昭和8年)と、今から80年以上
さかのぼることになります。
みなとの女王の戴冠式をはじめ、
国際大行進、市電の花電車、
懐古行列、市内の電飾など、
イベント色の強い“市民祭”の原形は、
この頃には確立されており、
いまに受け継がれているといえます。
メインイベント前日の5月18日(土)
には、神戸市各区で“まつり”が
行われているのも、市民参加型の
お祭りといわれる由縁です。
5月1日を境に、
新しい令和の時代となりました。
時代は変われど、今年も神戸で、
賑やかな“お祭り騒ぎ”が
繰り広げられそうです。