女性に{冷え性」が多い、納得の理由。
冬場の悩ましい
身体のトラブルのひとつに
「冷え症」があります。
ある風呂機器メーカーの調査によると
この時期に「冷え性」を自覚する人は
全体の59%にも上り、
男性は全体の約40%、女性は約79%が
「冷え性」に悩んでいる
との報告があります。
男女比でこれほど、
差が現れる原因のひとつとして、
男性と比べた場合に
女性は筋肉量が少なく、脂肪が多い
という身体的な特徴があります。
筋肉は、体温を上げるのに
とても重要な役割があり、
筋肉が少ないと
冷えやすくなります。
また、一度冷えると
温まりにくい性質の脂肪が多いのも
「冷え性」を誘発する原因に。
さらに、女性特有の身体の構造が
内臓を冷やし、月経時の血液不足が
末梢までの血流を阻害して、
身体全体に熱が届きにくくなります。
ホルモンバランスの変化による
自律神経の乱れも冷えに
大きく影響します。
更年期を迎えた女性に冷えが多いのも
この自律神経の乱れが
関係しているとのこと。
冬場のスカート着用による
下半身の冷え、
締め付ける下着や服装によって
血行を悪くすることも、
女性に「冷え性」が多い原因のひとつ
といえます。
一方、男性の「冷え性」の多くは、
加齢による筋肉量の低下、
老化に伴う臓器の基礎代謝の低下、
頻尿により身体の熱が外に逃げやすく
なるなど、加齢や老化が原因となる
場合が多いようです。
「冷え性」は、大きく分類すると
2つのタイプに。
身体の熱の量自体が少ない
“熱源不足型”と、
血の巡りが悪い“循環不足型”です。
“熱源不足型”は、もともとの
虚弱体質や慢性疲労、老化などにより
体力が低下している状態で、
熱をつくり出す力が弱まることで、
身体全体にいきわたる熱の量が不足。
全身を温められなくなったことが、
「冷え性」を発症させます。
また、胃腸の働きが弱まったり、
摂食障害、
過度なダイエットなどによって、
身体を温めるための栄養が不足して
「冷え性」を引き起こすのも
このタイプの特徴です。
“循環不足型”は、
身体に熱そのものは持っていますが、
血の巡りが悪く、手足をはじめ
末端が冷えやすい「冷え性」です。
これは食生活の乱れやストレス、
運動不足などの生活習慣のバランスが
崩れることによって
引き起こされます。
“冷えのぼせ”も、このタイプの
特徴的な症状のひとつです。
「冷え性」解消に向けた
取り組みとして、“熱源不足型”は、
熱をつくり出すための
基礎体力をつけることが
大切なポイント。
また、
身体にエネルギーを蓄えるために
十分な睡眠や休息を取ることも
お忘れなく。
食生活の改善による栄養補給も
効果的です。
“循環不足型”にとっては、
ストレスが大敵。
まずはリラックスして
自律神経の乱れを整えて、
末梢にまで
熱をいきわたらせることが大切。
手足や下半身は冷えやすいのですが、
逆に上半身に熱が溜まりやすいので、
服装などによる
コントロールが必要です。
「冷え性」の対策に効果が期待できる「燗酒」。その理由は?
最近、“冷え性には熱燗が効く”
といわれていることを
ご存知でしょうか。
日本酒には、血管を拡張して
毛細血管の働きを活発にする働き
があるため、「冷え性」だけでなく、
肩こりや腰痛改善にも
効果が高いとのこと。
ワインやビールとくらべると、
日本酒によって身体を温める効果は
持続することが
科学的に証明されています。
また「燗酒」が良いとされるのは、
アルコールは、体温に近い温度で
吸収される性質があるという点です。
冷たい温度のお酒は、
体温より低い水分を
摂取することになり、
冷えに直結。
また、冷たいお酒は、
飲んでから体内で温まって酔いを
感じるまでに時間がかかります。
しかし、「燗酒」の場合は
すぐに吸収されるため、
冷えることなく体温を維持しつつ、
すぐに酔いを感じて
飲み過ぎの歯止めもかかる
というメリットが。
美味しい肴の栄養価も
一緒に摂れるので、
「冷え性」の改善には
かなり高い効果が期待できる
というもの。
さて、「燗酒」には
温度によって呼び名があります。
やや低めの30℃は“日向燗”
35℃は“人肌燗”、40℃は“ぬる燗”
45℃は“上燗”、50℃は“熱燗”
55℃は“飛び切り燗”。
日本酒には冷酒向きのものと
熱燗向きのものがあり、
一般的に
純米酒は“ぬる燗(40〜45℃)”、
本醸造酒は
“上燗から熱燗(45~55℃)”
とされています。
あくまで、これは一般論なので、
ご自身の好みの温度で楽しむのが
一番です。
これから冬一番の寒さに向かうので、
「冷え性」でお悩みの方は、
栄養価の高い肴と
お好みの温度の燗酒を
一度お試しあれ。
手軽な美味しい対策で、
効果が現れれば、儲けものです。