夏の夜空を彩る鮮やかな花火大会が、多くの地域に戻ってきました。

花火大会ごとに異なるテーマ。楽しみ方はそれぞれです。

新型コロナの影響で
自粛となっていた花火大会も、
今年から開催されるところが
増えています。

一般的に
“日本三大花火大会”といえば、
「長岡まつり大花火大会
(新潟長岡市)」
「大曲の花火
(全国花火競技大会/秋田大仙市)」
「土浦全国花火競技大会
(茨城土浦市)」
のことを指すことが多いようです。

「長岡の花火」は8月2・3日、
「大曲の花火」は8月26日、
「土浦の花火」は11月4日に
開催予定とのこと。

「長岡まつり大花火大会」には、
開催2日間で
約100万人以上もの観客が
見込まれます。

主役級の正三尺玉はもちろん、
650mにも伸びるナイアガラ、
約2kmにもおよぶ
フェニックスと呼ばれる
尺玉とスターマインの共演など、
その迫力やストーリー性から
日本一の花火大会と推す声も
多いようです。

一方、
競技大会と銘打った
「大曲の花火」「土浦の花火」ともに
全国の花火師が技を競う花火大会。

「大曲の花火」は、
昼花火の部で5号玉5発、
夜花火の部では10号玉2発と
創造花火という規定のもと、
全国から集う28の花火業者が
技を競う花火師日本一を
決める大会で、
芸術系花火大会の最高峰とも
いわれます。

「土浦の花火」の開催時期は
少しずれて、初冬の開催。

スターマイン日本一を決める大会
ともいわれ、
全国から参加した花火師が
多種多様な花火を組み合わせ、
迫力満点なスターマインを
打ち上げます。

また、日本で最大クラスである
四尺玉の打ち上げ予定しているのは、
9月9・10日の
「片貝まつり(新潟小千谷市)」と
10月7日の
「こうのす花火大会(埼玉鴻巣市)」。

“三尺玉”は、
直径約88cm約280kgの玉で
約600mの高さ、
直径約550mの大きさ。

それと比較して、“四尺玉”は、
直径約120cm約420kgの玉が、
高さ約800m、
直径約800mもの大きさになるので、
その迫力の違いは歴然です。

花火のギネス記録は、
2014年(平成26年)に
「こうのす花火大会」で打ち上げた
“四尺玉”で、
“世界最大の打上げ花火”
“世界最大の花火”
“世界で最も重い打上げ花火”という
3つギネス世界記録に
認定されていましたが、
2017年(平成29年)に、
直径約142cm、重量997kgの
打ち上げに成功したことで、
3つのギネス世界記録を
大幅に更新。

現在は
2020年(令和2年)アメリカでの
直径約157cm、重量1271kgが
ワールド記録として
認定されています。

ちなみにこの重さは
トヨタカローラと
ほぼ同じ重さというから驚きです。

大きさとしては
海外に抜かれてしまいましたが、
日本の花火が得意としているのは
繊細な芸術性。

夜空を彩る花火の配色や形、
異なる花火を組み合わせる
タイミング、
全体のストーリー性など、
まさに日本酒醸造にも相通じる
細心に細心を重ねた
繊細なこだわりが、
感動を与えてくれるような
気がします。

一部の小規模の花火大会の中には、
寄付が集まらず、
また当日の運営スタッフ不足により
中止を余儀なくされている
花火大会もあるようですが、
クラウドファンディングによる
新しい資金調達に成功した話も
耳にします。

新型コロナのピークが過ぎ、
人々の心に笑顔が戻る
またとない機会が
花火大会の役割なのかも知れません。