日本三大盆踊りのひとつ「阿波踊り」は、現場の臨場感がその醍醐味です。

長い歴史に育まれた本家「徳島市阿波おどり」は、幾度もの廃止危機を乗り越えて。

「西馬音内の盆踊(秋田)」、
「郡上おどり(岐阜)」と並んで
“日本三大盆踊り”
のひとつに数えられるのが
「徳島市阿波おどり(徳島)」です。

また、
「よさこい祭り(高知)」、
「新居浜太鼓祭り(愛媛)」と一緒に
“四国三大祭り”のひとつとしても
知られています。

徳島の「阿波踊り」の歴史は
約400年にわたり、
その起源には3つの説があります。

まずは
鎌倉時代の念仏踊りから続く
先祖供養のための踊りを起源とする
“盆踊り起源説”、
次に
戦国時代末期に勝瑞城で
行われていた風流踊りを起源とする
“風流踊り起源説”、
そして1586年(天正14年)に
徳島藩藩祖・蜂須賀家政が
無礼講として踊りを許したとされる
“築城起源説”です。

一般的には盆踊りを元に、
組踊りや俄(にわか)などと融合して
徳島の伝統芸能として定着したものが
「阿波踊り」と考えられています。

江戸時代には踊りの熱狂ぶりが
一揆につながる恐れがあるとして
徳島藩から幾度も禁止令が出され、
明治時代にも文明開化と
相容れないとして3年にわたり
取締令が出されました。

2017年(平成29年)には
大きな累積赤字が発覚するなど、
何度かの廃止にも近い危機を
乗り越えて現在に至っています。

今年の「徳島市阿波おどり」は、
8月11日から15日に開催されます。

人口約25万人の徳島市市街地に
設けられた桟敷席を中心に、
国内外から100万人を超える観光客が
集まることが予測されています。

普段の約5倍の人口密度になるため、
静かな町は一気にお祭りムード一色に
彩られることになります。

本家徳島に勝るとも劣らない
賑わいを見せるのが、
「東京高円寺阿波おどり(東京)」。

約1万人の踊り手が集結し、
観光客も約100万人が詰めかける
恒例となった東京の夏の風物詩です。

約60万人が来場する
「南越谷阿波踊り(埼玉)」とともに
“日本三大阿波踊り”
と呼ばれています。

「阿波踊り」は三味線や太鼓などの
2拍子の伴奏にのって、
“連(れん)”と呼ばれる
踊り手の集団が練り歩きます。

“連”にはそれぞれ流派があり、
その特徴が顕著に現れるのが
“男踊り”です。

背筋を立てて腰をぶらすことなく
上半身を自由に明るく踊るのが
“のんき連”で、
もっとも歴史が古いグループです。

最高峰と呼び声の高い
“娯茶平(ごちゃへい)連”は、
腰を低く落とし前傾姿勢で
スローなテンポで地を這うような
タメの利いた渋い踊りが特徴です。

手持ち提灯を片手に、
前傾姿勢でリズミカルに
激しい暴れ踊りを披露するのは
“阿呆連”。

これら3つの連を
三大主流と称していますが、
これ以外にも特徴的な“連”が
数多く競うように踊るのが
「阿波踊り」の最大の見せ場です。

女性が“男踊り”を披露する
“連”も多く、しなやかな切れが
魅力といわれています。

一方、“女踊り”は、
じゅばん、裾除け、手甲、
下駄の出で立ちで、
編笠を深く被って
一糸乱れぬ踊りを披露します。

その姿は艶やかで
上品な所作が特徴です。

実際に現場で
その臨場感に包まれるのが、
「阿波踊り」の醍醐味といえます。

その感覚は、野外ロックフェスで
多くのバンドが登場して
観客を魅了するのに
似ているかも知れません。

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