2024年末、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

2013に登録された「和食」との美味しい相乗効果に期待は高まるばかり。

2024年12月、
日本の「伝統的酒造り」がユネスコの
無形文化遺産に登録されました。

これにより、日本の登録数は
全部で23件に。

ユネスコが認定登録しているのは、
世界遺産と無形文化遺産。

世界遺産が建造物や景観などの有形の
文化財であるのに対し、
無形文化遺産は伝統芸能や技術、
食文化など、形として
残りにくいものを保護するものです。

とりわけ、2013年に無形文化遺産に
登録された「和食」は
記憶に新しいところ。

寿司や天ぷらなどは
元々認知されていましたが、
これをきっかけに和食への理解が進み、
ラーメン、カレー、餃子など
日本で独自の進化を遂げた料理など、
広義での日本の料理が
訪日外国人に人気となりました。

そんな日本料理に寄り添うかのように
登録されたのが今回の
「伝統的酒造り」。

美味しい相乗効果で、訪日外国人が
日本食をより深く楽しむ機会が
増えそうです。

かつて、海外では
“日本酒=まずい”という
日本酒受難の時代がありました。

1980年代頃までは、
海外現地で造られた劣悪な模造酒が
日本酒として流通し、日本酒に対する
誤解が広まったといいます。

戦後の日本酒輸出が
ほとんどなかった時代、アメリカでは
現地企業が“日本酒”という名前で、
日本酒風の酒を製造・販売。

実際には伝統的な醸造工程を経ず、
アルコールと香料を混ぜただけの
粗悪なものでした。

1970年代以降、日本食レストランの
増加に伴って日本酒需要も増加。

ところが、そこで提供された日本酒は
蒸留アルコールをベースにした甘味酒。

常温で放置されて劣化した状態で
提供されることも多かったといいます。

さらに、寿司レストランなどでも
Hot Sakeという呼び名で
日本酒を提供するのが一般的。

こちらも日本酒の品質は悪く、
温めることでアルコール臭が強調され、
まずいと感じる人が続出したようです。

しかし、1990年代後半以降、
吟醸酒や純米酒の輸出が増加し、
現在ではSakeとして高級な
飲み物と認知されるようになりました。

ミシュラン星付きのレストランでも
提供されるようになり、
日本酒はワインのように
料理と組み合わせる楽しみが
広がっていきました。

「伝統的酒造り」の登録を機に、
日本酒の本来の美味しさが、より広く
伝わる環境が整ったといえます。

料理との相性も日本酒を
魅力的に味わえるポイントです。

たとえば、辛口本醸造には
炙りしめ鯖レモンとおろし添えが
よく合います。

炙りの香ばしさと
日本酒の熟成香が調和し、脂ののった
青魚をキレのある味わいが引き締めます。

また、旨味豊かで
コクのある生酛造り純米酒には
牛すじの味噌煮込みがぴったり。

味噌のコクと牛すじのゼラチン質が、
日本酒の濃厚な旨味と共鳴し、
深い味わいを生み出します。

さらに、フルーティーな香りの
辛口吟醸酒には、
鯛の昆布締めカルパッチョ
柚子胡椒ソース添えが好相性。

吟醸酒の華やかな香りと
淡泊な白身魚の旨味、
柚子胡椒のアクセントが
絶妙なバランスを生み出します。

無形文化遺産登録を機に、
伝統的酒造りの技術が世界へ広がり、
日本酒のさらなる発展が期待されます。

日本酒の魅力が広まり、
食文化の一端を担う存在として、
さらに注目されそうです。

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